人に教えること

今回は青野が担当します。内容は「人に教えること」について。

先月末に大学院の修士論文中間発表があって、自分の所属する専攻内でポスター発表をしてきました。
ポスター発表というのは、A0版など大きな紙に自分の研究内容の要点をまとめ、部屋を回っている先生方にそれを見せながら内容の説明をしてディスカッションをする、というものです。
     (ポスター発表のイメージ。)
2時間で10人くらいの先生とディスカッションしました。発表の準備が面倒で中々疲れましたが、良かったなと思ったこともあったのでつらつら書こうかと思います。
ポスター、そしてアカデミックな場に限らない話ですが、ああいった場というのは自分の発表内容を分かりやすく伝えるほど価値が生まれます。しかし、発表を聞きに来る先生方の全てが自分の研究分野に精通しているわけではありません。今回の発表の場である自分の専攻は研究対象が非常に幅広いため、テーマに対してほぼ素人と言ってもよい先生も多かったです。そんな方たちにどうやって分かりやすく自分の研究内容を伝えるか。それを考えていく上で、気づき(というか再確認のような感じですが…)がありました。
説明を行うときに必ず留意しておかなければいけない点。当たり前なんですが、前提となる知識が相手と自分で大きく異なること、これに尽きる気がします。自分では当然だと思っていることが相手にとってはそうではない。そこを意識して説明のロジックを積み上げていくのが大変だし面倒でした。(ポスターやスライドはホントに便利ですね。もし口だけで説明するというものだったらさらに大変でした…)
しかし、終わった後に考えてみると、その試行錯誤が研究内容に対する自分の理解を大きく深めていることに気づきました。なんだ、準備面倒だったけど良いこともあったじゃん。
自分が詳しい物事を他の人に教えること。一見自分にとってのメリットは無いようにも見えますが、意外とそんなことはない。他の人に教えるのを意識することで、自分の中だけで理解を終わらせる時とは違った思考回路が働く。そしてそれがより深い理解に繋がる。
「人に教えること」は自分の中での理解をより深めてくれる行為である。そんなことを改めて気づかせてくれた中間発表でした。
話が逸れますが、発表を聞く側についても少し思うことがありました。
上の方で素人とか書きましたが、先生方からは分からないなりに鋭い質問がいくつか飛んできて焦らされました 笑 教授や准教授まで登りつめる人はやはり違います。今後の参考にできそうなディスカッションができたわけです。そういった意味で、発表を聞く側、つまり教えてもらう側もこちらに対してしっかりバリューを与えてくれていました。
社会人になったときを考えると、最初は先輩方に教えてもらうことが多くなると思います。そんなとき、今回の先生方のように、教えてくれる人に対して何か価値を生み出せたらいいなあとぼんやり思いました。どうすればそのようになれるのか、今のところ全く分かっていないんですが…笑
というわけで今回の記事は以上です。

1 個のコメント

  • 私もこれから卒論のプレゼンがあるので参考になりました。

    >教えてくれる人に対して何か価値を生み出せたらいいなあとぼんやり思いました。

    私にこんな発想がなかったのでハッとしました。
    同じ会社の仲間同士でそれができるとすごく大きな収穫がありそうですね。

  • ABOUTこの記事をかいた人

    Yusuke Aono

    2012年新卒入社のエンジニアです。ビジネスマッチングアプリ「yenta」の開発をしています