前提を疑う

はじめまして。
今回は13卒内定者の遠矢が担当します。
現在大阪に住んでいるため、会社で社員のみなさんともあんまり話せておりません。
そのため、このブログを通じて自分について知っていただければ、と思います。
突然ですが、僕は自分がかなりの捻くれ者だと思っています。
と言うのも前提や理論を疑うことが好きだからです。
僕は高専と大学院で所謂“ナノテクノロジー”の研究をしていました。
ナノの世界というのは目で見える世界とは全く異なることが起こります。
例えば金塊を細かく砕いてナノレベルの粒子にした場合、その色は赤色に変化します。
更に細かくしていくと、蛍光を発するようになります。
このように一般的な概念から乖離した研究に取り組んでいたため、とりあえず前提を疑う思考が身についたのだと思います。


さて、“金塊=金色”という概念ですが、これはあくまで“人間側から見た”ものです。

もしナノレベルの知的生命体がいた場合、彼らは「金は赤色ナノ」と言うことでしょう。
もし犬が喋ることができたら、「金塊は無色だワン」と言い出すでしょう。
そもそも、金色という概念すら人によって異なる可能性も否めません。
(あなたの言う金色は他の人から見たら青かもしれません。)



ある一方から見た前提を“常識”として考えてしまうことはよくあります。
その“常識”に立ち返り、もう一度考え直すことが物事の本質を捉える上で非常に重要だと思います。

これは実社会でも当てはまることだと思います。
実社会は様々な要因が複雑に絡まっているため、立場によって前提が異なることも多いでしょう。
議論が収束しないときなどは、それぞれが異なる前提を持ち出している場合があります。
そんな時に
・自分の前提が正しいのか?
・相手の前提はどうなのだろう?
と、一度スタート地点に立ち戻ることで見えてくることがあるのではないでしょうか。


最後に、僕は暇なときに“思考実験”をしています。
哲学的な問が多いのですが、自身の前提を知ることができるため、物事の本質を見極めるトレーニングにもなると思います。皆さんもぜひやってみてください!!
例)スワンプマン
ある男が沼にハイキングに出かける。この男は不運にも沼のそばで、突然雷に打たれて死んでしまう。その時、もうひとつ別の雷が、すぐそばに落ちる。なんという偶然か、この落雷は沼の汚泥に化学反応を引き起こし、死んだ男と全く同一形状の生成物を生み出してしまう。
この落雷によって生まれた新しい存在のことを、スワンプマン(沼男)と言う。
スワンプマンは原子レベルで、死んだ瞬間の男と同一の構造をしており、見かけも全く同一である。もちろん脳の状態も完全なるコピーであることから、記憶も知識も全く同一であるように見える。沼を後にしたスワンプマンは、スタスタと街に帰っていく。そして死んだ男が住んでいた部屋のドアを開け、死んだ男の家族に電話をし、死んだ男が読んでいた本の続きを読みながら、眠りにつく。そして翌朝、死んだ男が通っていた職場へと出勤していく。


もしあなたの恋人がスワンプマンになってしまったら、あなたはどう思いますか?

拙い文章を読んでいただきありがとうございました。