緊急事態の意思決定

谷口です。

先日森山が書いていた通り、金曜日~日曜日にかけて群馬で遭難しました。

その時に学んだ事を少し違った視点から。

 

雪によって目的地到着が困難になった僕らの最大の目的は
いかに早く東京に帰るか、ということでした。

まず最初の問題は、あらゆる場所で車やトラックが立ち往生し、
どの道を通ればいいのか全く判断がつかないこと。

公共情報やカーナビの渋滞情報はラグが大きく役にたたず、
ツイッターや2chで情報を探るも確証は得られず、歩いて
確認しようにも外は極寒。

得られず情報は僅かで、どの選択が良いのか全くわからず。

Aの道路は目の前は順調そうに見えてもその先は生活道路で止まる可能性が高い
Bの幹線道路は今止まっているが、いざとなった時の復旧は早いはず

といった具合に、どちらに掛けるか、そんな判断の連続でした。

積雪72cm

積雪72cm

結局その日は車で動けなくなり、近くのホテルて一泊し、
翌日に新幹線で帰る事になるのですが、電車で帰るという
選択肢が出てきたのは車が動かず、翌日も復旧が難しそうだと
理解できてから。

そして電車で帰るにも、どの電車が復旧の可能性が一番高く、
その駅までどういった手段で行くか、なれない土地で右往左往。

 

今回の一連の災害で学んだのは、納得の行く決定の難しさ。

ざっと
・引き返すか否か
・どの道で帰るか
・目の前がふさがった時に待つか他の道に進むか
・このまま進み続けるか、一旦宿を取るか
・電車で帰るか車で帰るか
・どの路線で帰るか
・駅までどういう手段でいくか

こんなところが大きかったのですが、いずれも
情報がない中での判断で、とても大変でした。

選んだ道がすぐに行き止まりで、元いた道が動き出したり、
そんな事ばかりでも悔やむ暇なく次の問題が降ってくる。

立ち往生

立ち往生して気づいたら朝に。。。

最初に電車で帰るという選択肢を持っていれば
もっと早く帰れたかも知れないですし、そもそも
冷静に状況を知っていれば引き返すという判断は
もっと早かったと思います。

難しかったのは(物理的に)前に進みながらだったので
じっくり考える時間を取れなかったこと。

なんとか無事に帰ってこれて思うのは、決めた判断については誰も不満や
ああしとけばよかったという事を言わず、常に前に意識が向いていたことは
とても大切なことだったなと。

 

そのおかげもあって、結果的に振り返ってその場その場での
判断は大きく間違っていませんでした。

思いもよらず大災害に巻き込まれてしまいましたが、森山が言うように
そこで学べた事は結構大きかったと思います。

普段もこれくらいの危機感やスピード感で仕事をしていれば
進めるスピードはもっと早くなるんだろうなと思うので、しっかり
仕事に活かして行ければ。

 

 

ただ、まだ群馬や山梨では孤立している村落や電車、車があるようで、
更に今週もまた雪の予報が出ています。

経験してみて、身動きが取れず、少しずつ燃料や食料がなくなっていく事
がどれだけの恐怖か、今なら少し分かります。

不安な時間を過ごしている人達が、少しでも早く安心できる場所にたどり着けることを祈ります。

ABOUTこの記事をかいた人

谷口 孟史

2012年に中途入社。Greenの既存営業チームで企画をやりつつ、評価制度や行動指針の策定などをやってます。