「日本人はシャイだから英語を話すのが苦手」は本当か

こんにちは!
今日は、U. C. Berkeleyから内定者の杉山がお送りします。

なぜ私は今底にいるかというと、カリフォルニア大学バークレー校と東京大学が連携して行っているセミナーの1つである
Berkeley-Tokyo winter school
というものに参加するためであります。

こちらでは、現地で既に1年半留学している人の寮にお世話になりつつ、日々数学を研究し、英語と格闘している毎日です。


さてさて、そんな中で、
「日本人はシャイだから英語を話すのが苦手」は本当か
について思うところがあったので、それについて書いてみようと思います。

まずはBerkeleyの地理事情の話から。BerkeleyはSan Franciscoの近くにありまして、San Franciscoの南の方に行けば、ヒスパニック系の人がたくさん住んでいるエリアがあります。そこでは、スペイン語が非常に多く話されていていて、実際に街を歩いていると、半分近くスペイン語が聞こえてまいります。
そういった土地柄なので、スペイン語を学んでいるアメリカ人が結構いるそうです。
では、シャイじゃないアメリカ人はどんどんスペイン語での会話もして、スペイン語が上達していくのでしょうか?

答えはNOです。
アメリカ人の中でもやはり、
「私はあまりスペイン語がうまくないから…」
「私レベルのスペイン語では話しかけられないよ…」
なんて思って躊躇してしまうこともあるそうです。(そのスペイン語のレベルは僕の英語力なんかより遥かに高い!)

なんと!全く我々日本人と同じじゃないですか!
日本人はシャイだからなかなか英語が話せるようにならないわけではないのです。世界中の誰だって、母語でない言語を話すときは遠慮してしまうものだったのです!

それを知って私は、「日本人はシャイだから英語を話すのが苦手」という言葉は非常に危険な言葉だなと思いました(少なくとも私にとっては)。
「シャイだから英語を話すのが苦手」という言葉は、とても甘美に響きます。僕が英語を話せないのはシャイだからなんだ、仕方ないな…。という言い訳や諦めにつながってしまいかねません。
実際、過去の私にはそういう面がありました。長らく英語で外国人と会話することには非常に抵抗がありました。私程度の英語力で話しても相手に不快感を与えるのではないか…とか、あれこれ心配してしまい話しかけることも出来ませんでした。その頃は、日本人はシャイだからダメだな…うまくいかないな…なんて思っていました。
ですが、今にして思えば、実際は逆です。日本人はシャイだから英語が話せないのではありません。英語で話すことを躊躇している姿勢そのものがシャイだったと気付きました。順序が逆です。
もっと言えば、日本人はシャイだから僕が英語を話せないというのもおかしな話です。その文脈でシャイだったのは、英語で話すことを躊躇していた僕だけです。日本人は関係ありません。
今までの自分は、どこか無意識のうちに、「日本人はシャイだから英語を話すのが苦手」という甘美な響きの言葉に甘えて、努力できない自分を正当化していたのだろうと気付かされました。それでは一生かかっても英語を話せるようになんてなりません。僕はこの言葉を捨てることにしました。

アメリカ人の例でも出したように、誰だって母語でない言語で会話するのは、最初は抵抗があるものなのです。その抵抗に抗って、勇気を出して、一歩、そしてニ歩と踏み出すことが大事なのです。そして、踏み出してみれば、案外なんとかなるものです(^^)v
(…、嘘です。英語で話すのはまだ僕にはめちゃくちゃ難しいです。ですが、成長のための大きな、そしてとても難しい一歩を踏み出すことは出来ました!)

最後に、僕に勇気を与えてくれたアメリカ人の言葉を添えて終わります。

友人(日本人)「僕の英語ヘタでごめんね
アメリカ人の友人「何を言っているんだ!俺の日本語の100万倍上手いじゃないか!俺なんて日本語は4単語しか知らないぜ┐(´o`)┌」


ABOUTこの記事をかいた人

杉山 聡

博士(数理科学) 2016年10月から Atrae に join し、 Green の marketing を担当した後、現在は wevox の data scientist として従事。 北里大学の島津研の特別研究員としても活動しており、 work engagement 関連の研究に参加している。