仕事の完了の定義、できてますか

エンジニアの青野です。

さて、今日はかなり基本的な内容だとは思うのですが、「仕事を終わらせる」ことについてです。
結論から言ってしまうと、「どうなったら/何をしたら その仕事は終わりなのか?」をしっかり定義しないまま仕事を始めない方が良い、以上。という感じなのですが、一応もうちょっと書いてみようかと思います…

弊社でももちろんそうですが、毎日働いているといろんな業務が発生します。エンジニアの私の場合で言えば、メインの開発業務はもちろんのこと、コードレビュー・バグ調査/修正・開発に入るための技術調査/仕様固め/設計・場合によっては企画etc.が例として挙げられます。どんな人でも、1人でガシガシ進めなきゃいけない仕事、周りのメンバーと協力したりフィードバックを貰ったりする仕事など、一つのジャンルだけに留まらない内容に取り組んでいるはずです。仕事の種類は別になんでもいいのですが、そこで重要になってくるのが「完了を定義」することだと考えています。コードを書く・企画をする、一言で書いてしまうとシンプルですが、「終わり」を決めて実際に終わらせにかからないといつまで経っても手から離れません。エンジニアが「コードを書く」といっても、単純な「書く」なのか「機能やバグfixをリリースする」なのか?定義は変わってきます。特に、仕事というのは1人で最初から最後まで完結するものばかりではなく、複数人でのパスが繋がってゴールまで持っていくものも多いです。

画像に特に意味はありません。

どんなシチュエーションでも良いのですが、一つの例として何かプロダクト改善の企画をするとしましょう。開発にはエンジニアの力が必要です。エンジニアへのパスを成立させるという意味では、開発が実際にスタートされるところまで持っていくのがとりあえず一つのゴールになるかと思います。(いろんな仕事の進め方がありますし、あくまで一例として捉えてください)

…が、そのゴールをしっかり定義/認識できていないまま動き出すとどうなるか?一例として、以下のような段階で状態がストップするようなケースがあり得ます。

  • 自分で企画のアイデアをもやもや考える。時が過ぎていく
  • 自分である程度考えたので、他のメンバーにアイデアに対してのフィードバックを依頼
  • フィードバックを参考にブラッシュアップし、自分の中では完成系になる。嬉しい!
  • エンジニアに固まったアイデアをパスした(つもりになっていた)。

どれも本来設定すべきだったゴールには達していないと思います。書いてみると「うーん、さすがに…」と思わなくもないのですが、意外とこういう事例が起きたりもします。

例えばフィードバックを依頼する部分は、それ自体が目的ではありません。貰ったフィードバックを参考にしながら最終的にブラッシュアップし、企画の完成形に落としていくことがゴールへの前進になるわけです。となれば、欲しい人からフィードバックがなかなか返ってこない場合に急いでもらうことも必要でしょう。依頼したら終わり、フィードバックが返ってきて「なるほど」で終わりでもないわけです。

最後のパスの部分も同じです。自分はパスしたぞと思うことはゴールではなく、相手がパスを貰ったとしっかり認識し開発をスタートできる状態になることが「完了」です。その際、彼/彼女らが受け取りやすい優しい形にして渡すか、難しい球だけどなんとか捌いてくれるはずだと信頼して渡す(≠雑に出す)か、個人的には形はどういったものでも良いかなと思っています。が、良くないのは、「ボールを渡したと思っていた」「ボールはまだ来ていないと思っていた」と双方の認識にコンフリクトが存在する場合です。「あの件どうなったの?」「え?もう終わったつもりだったけど…」となってしまうやつですね。

…と、そこまでレベルの高くない例を出しましたが、仕事の完了がどういう状態なのか?をはじめにしっかりと設定できていないと、上記のようなことは容易に起こります。自分以外の他のメンバーが絡む場合は、そのゴールについてコンセンサスを取っておく必要もあるかもしれません。そうしないと、チームや事業として成し遂げたいことがなかなか前に進みません。前に進まないとつまらないです…  ※念のため書いておきますが、上記の例だとエンジニアに依頼する側だけが悪い風に見えますが、100%そうだという話ではありません。他のメンバーと自分の仕事とのインターフェースに関しては、受け取る側もアンテナを張っておくべきで、必要に応じて完了させるところに協力するべきです。

アバッキオはやや融通が効かない面はありますが、「仕事の完了」を常に意識して動いていましたね。 (『ジョジョの奇妙な冒険』より引用)

目標の抽象度が高くなればなるほど、仕事の難易度や不確実性が上がっていくと考えています。終わりを定義するのがおそらく非常に難しい。しかし、そういった場合も自分なりに「完了」を定義し、そのイメージを共有しながら少しずつ前進している人が強いし、活躍するビジネスパーソンなのだなと感じます。
(究極的に大きな目標の場合は完了という概念がないのかもしれませんが、その状態に近づくためにマイルストンをしっかりと置いているようなイメージです)

ともあれ、粒度はどうであれ自分が自分で舵を取りながら仕事を進めていく上で、仕事の終わりを定義するのは必須です。オーナーシップには様々な要素が含まれると思うのですが、この「終わらせる/ふろしきを畳みにいく」もオーナーシップを体現する上で重要な要素だな、と最近特に感じます。

仕事の完了 (Mission Completeともいうんですかね?) の定義、できてますか?

…今回はちょっと内向けっぽい内容になってしまった気もしますが、書いていて自分もまだまだできていないことが多いと自覚できたので良かったと思うようにしますw

以上になります。

ABOUTこの記事をかいた人

Yusuke Aono

2012年新卒入社のエンジニアです。ビジネスマッチングアプリ「yenta」の開発をしています