「根本的な才能とは、自分に何かが出来ると信じることだ。」 ジョン・レノン

 
ビジネス版マッチングアプリ『Yenta』でデザイナーをしている平根です。
今回は少し肩の力を抜いて読んでいただければいいなっていう内容のお話を書きます。
 
タイトルに引用した名言は、就活時にアトラエの説明会を聞きに行った際、動画の中に出てきて印象に残っている言葉です。
 
2014年当時、20名強だったアトラエのメンバー全員が、これから実現しようとしている未来を強く信じていることが伝わってきて、自分も、 “自分に何かが出来ると信じ抜くマインドを忘れずに生きていきたい” と感じたことを覚えています。
 
なぜこの話を引き合いに出したかというと、先日「”出来る” って思ってやってるかどうかって、結果に結びつくものなんだな…」と実感した出来事があったからです。
 

いつもと違うマインドセット

それは、ボルダリングジムでの出来事でした。
 
もともと運動は得意ではないのですが、1年ほど前から緩やかにボルダリングジムに通いはじめまして、細々と続けています。
 
最初の頃は結構登れるもので、順調に課題をクリアしていたのですが、実はここ数ヶ月間壁にぶち当たっており、ジムに行っても萎縮してあまりたくさん課題にトライできないという日々が続いていました。
 
そんな中迎えた2021年の年の瀬。年内最後の登り納めをしに行った時のこと。
 
いくつかの課題をクリアした後に、ある課題で躓いてしまいました。
そして、その課題にトライしているうちに腕の疲れが出てきて、「これは今日落とせるかどうかわからないな…」という状態に。
ここまではいつも通りです。
 
基本的に一度そのモードになったら持ち直すのが難しいのですが、その時は、いつもと少し状況が違っていました。
 
  • 「年内最後だし、年始は帰省等でバタバタして、しばらく登りに来れないかもしれない」と思っていたので、夕方〜営業終了までとことん登ろうと思って来ていた。(= 時間はたっぷりある)
  • 年末にボルダリングジムに集まった情熱溢れるメンバーが醸し出す、お互いを励まし鼓舞し合いながらチャレンジする空気感
  • オーナーさんが、「来てくれたお客さんが一つでも多く課題を克服して、強くなって帰ってくれたら、自分は良い年越しができる(だから、せっかく登り納めに来てくれた平根さんにも今日完登して欲しい)」と熱く語ってくださったこと
 
そういった色々によって、「なんかもう今日はとにかくやり切って帰るしかない」という気持ちになっていました。
 

年の瀬の成功体験

ここ最近は、ジムでオーナーさんに「調子どう?」と訊いていただいた際に、「まだできてなくて…」と自信なさげに答えてばかりだったのですが、その日は先述したような要因から「できる」マインドセットになっていたようで、「いや、まだなんですけど、いけると思います!!」と答えることができていました。
 
そして、その日の因縁の課題へのチャレンジ。
 
アドバイスをいただきつつ、腕を休ませつつ、何度もトライしているうちに、実際に、かなりギリギリではあったものの、クリアすることができたのです!
 
ゴール一歩手前まで来た時に、散々アドバイスをくださった皆さんが見守ってくれている気配を背中に感じて、ここで落ちるわけにはいかない、と思い、じわじわじわ、と、手を伸ばし、死に物狂いで最後のホールドを掴んだ瞬間、思わず「っしゃー!」と声が出た時のことは、かなり鮮明に、コマ送りで思い出せます。
 
そして命からがら降りてきた後に、オーナーさんからの賞賛と激励。
 
…とともに、衝撃の一言。
「次、こっちの課題はどう??」
 
この日の私の戦いには、第二ラウンドがありました。
 

限界を超えた先の景色って、良い…

オススメしていただいたそれは、以前完登したことがある課題でした。
その日も気分転換?に少し触ってはいたけれど、少し距離が長めの課題だったので、途中で腕が限界を迎えて、何度か落ちてしまっていました。
決して楽な課題ではない。そして、今この時点で限界ギリギリまで出し切ったと思っている自分。。
 
普段だったら、「もう今日は厳しいかな…」となっているはずでした。
 
しかしその日の私は完全に変なスイッチが入っていたので、「いや… いけると思います!!」と元気よく答えていました。
不思議なことに、勢いで言ったわけではなく、心から「いける」と感じていたように思います。
冷静に見れば、同じ疲労具合で同じ課題にトライしようとする場合、別の日だったら、「難しい」と判断していても全くおかしくないコンディションでした。
 
(※ 余談ですが、元気よく「いけると思います」と答えたら、周囲の方々も盛り上がってくださるので、これまで自分のディフェンシブな態度が周りのテンションを下げていたかもしれないな…と反省したりもしました。)
 
 
限界を超えてのトライで、私は初めてボルダリングにおける「本当に本当に全て出し切った」という感覚を体験しました。
 
 
限界を超えた状態で壁にしがみつき、なんとかゴールすることができたのですが、一番苦しかった部分では、なんか変な脳内物質が出ていて、「やばい、無理」という気持ちと「諦めたら死」という気持ちがひたすらに自分の中で戦っていたような気がします。
 
最終的には、ゴールのホールドを掴めさえすればあとはどうでもいい!とばかりに力を振り絞り、掴んだ後はもはや「降りる」ことすらままならず、最後はマットに全身ダイブして、少し頭を打ちました。
落ちる時も、恐怖なんかよりもアドレナリンの方が勝っていて、気持ちがよかったのを覚えています。
(マットは柔らかいので全然無事でしたが良い落ち方ではなかったので気をつけます、、)
 
そしてそんな状態で課題をクリアできたことが、私に「攻めれば成せる!」という大きな自信を与えてくれたのでした。
 

まとめ

クライミングに関してもそうですが、自分の普段の仕事などを思い返しても、恐怖や不安から慎重になって「これをやり切れるのだろうか?」「現実的ではないかもしれない」「難しいかもしれない」と考えてしまうシーンがあったかもしれません。
 
自分が取り組んでいる物事への解像度が高まれば高まるほど、良い意味での根拠のない自信や野心が持てなくなり、自信や野心が自分を助けてくれなくなる時があるかもしれません。
もしくは、リスクがよく見えるようになったことで、守りに夢中になって、身動きが取りにくくなってしまうこともあるかもしれません。
 
でも、「難しい」「今日はダメかも」という反応は、つまりは「やらない」と言っているのと同義なのかもしれない….、と、極端に言えばそんなことを今回の体験から考えさせられました。
 
(この辺は塩梅が難しくて、「やりたいけど難しいかもしれないから他の方法を模索する」「明日落とすために今日休む」というのは全然諦めてないと思うのですが、「やりたいけど…難しいよね」で止まっている時は、もう諦めてしまっている=実現不可能になってしまっている状態だったのかもな、という認識をしました。そうなったら、そこで思考停止せずに、やるかやらないかの意思決定を改めてすべきなのかな、とか。)
 
 
「やりたい」「できる」「いけそうな気がする」などの攻めの姿勢になれていない時は、自分の心が止まって、前に進めなくなっているサインなのかもしれない、というのを身をもって実感することができたので、しっかりとドーパミンやアドレナリンを出して、攻めのマインドでプロダクト創りに邁進するぞ!と気持ちを新たにした年の瀬でした。
 
最後まで読んでいただきありがとうございました!
 

ABOUTこの記事をかいた人

平根

2015年卒新卒入社でデザイナーをしている平根です。 教育学部英語英文学科出身ですが、未経験でデザイナーになり、サービス立ち上げ時からずっとyentaチームにいます。 少年漫画と音楽とビールをこよなく愛します。