「育休」と「つながり」と「幸福感」と

今日は10年目、3児のパパとなりました平井がお送りします。

2/23~3/10の 16日間、「育児休業」を取らせてもらいました。

上の写真は社員の人たちが出産祝いとしてプレゼントしてくれたプロカメラマンによる撮影写真です。気に入っているので載せまくりますw

結論としては、僕は男性は育児休業は最低2週間くらいはとったほうがいいという意見を持ちました。
せっかくなので、僕が実践し、そして感じた育休の意義について書いてみたいと思います。
(特に男性は読んでほしいです)

<どんな家族で何をしたのか?>

■ 家族構成

うちは小学3年生の長女、2歳の次女、生まれたばかりの三女の5人家族です。
三女が1月に生まれて約1ヶ月経ち、外出しても良いというタイミングになったので育休を取ることにしました。

■ 基本的には沖縄で過ごした

今回は育休中のほとんどの時間を妻の実家がある沖縄で過ごしました。
東京で過ごすよりも良い体験ができるだろうという直感でこの場所を選びました。
沖縄のお母さん、お父さんとは1年ぶりの訪問、再会で、いつもは子供の写真を送っているだけだったのですが、子供と直接会うのはかなり久しぶりですし、今年の1月に生まれた三女とは当然初対面です。

■ 長女は学校も休ませる

長女は小学校3年生なのですが、2週間丸々休みを取らせることにしました。
その間、学校で習うことよりも家族で一緒に過ごす時間の方が十分に価値があると判断したからです。
(冬休みと春休みの間に2週間も休みが増えたので、当然喜んでいました(笑)。)

担任の先生と連絡を取り、宿題と2週間で進む範囲を教えてもらい、あとはパパが学生時代以来の家庭教師をするという形にしました。1日2時間くらいの勉強時間を設けて主に国算理社の3年生の復習を行いました。

■社内のメンバー/会社にはちゃんと引き継ぎを

2週間は仕事をしないと決めていたので、特に周りのメンバーには迷惑をかけないように仕事の引き継ぎをしました。僕が嬉しかったのは育児休暇を取ると伝えたその日から「ぜひ行ってきてください」とチームメンバーから送り出されたことです(笑)

■何をした?

家事や育児に関しては、当然ながら一日中子供の世話をすることになります。沖縄のお母さん、お父さんに手伝ってもらっているとは言いながらも、朝や夜、日中の外出時は当然夫婦ふたりで対応しなければいけません。基本的にはおっぱい→泣く→排泄するのが仕事の三女だけではなく、イヤイヤ期(自我が目覚めてなんでも嫌だと言い始める時期)の次女も泣いたり暴れたりするので言うことはそんなに聞きません笑。
沖縄ではたくさんの場所に行って、遊んだり、思い出を作ったりしましたが、そこに関しては長くなるので省略します。

■ちなみに給料は6割になる

育休の際の給料は基本的には6割になります。収入は減ります
ただ、社会保険料を払わなくてもよい、などのテクニック的なものがあるのでその辺りは管理部門に相談しました。残りは貯金から切り崩しです。

<何を感じたのか?>

そんな育児休暇を通じて感じたことを大きく3点にまとめてお伝えします。

■育児や家事の手伝いは重要!だけど、、実は大したものではない!?

育児休業と聞くと、「男性がいつもはやっていない育児に参加をする」というイメージが強いのではないかと思います。

僕もはじめはそのように思っていましたし、実際、泣き止まない子供の世話やおしっこ、うんちの処理、お風呂に入れたりという育児関連や家でご飯を作ったり、次女にご飯を食べさせたり、、これは女性1人では大変だろうなというのはあります。

特に、通常育児や家事をしていない人にとってはこのタイミングでどのくらい大変なのかを身をもって体験することは良いと思います。作業自体は簡単そうではあるのですが、特に泣き止まないときなどは抱き方、あやし方などいろいろ工夫をしなければならなかったり、外出先でうんちが漏れて、手にうんちを付けながら必死にオムツ替えをしたり、半日くらいずっと抱っこをし続ける必要があったりと、思いもよらないハプニングがあるので、なれていない人には大変かもです。
掃除、洗濯、料理、洗い物などの基本的な家事についても、「奥さんに全部任せている」という男性にとっては手間取ると思います。家事だけではなくアンコントローラブルな育児が掛け算的に入ってくるので、いつもよりも手間取ります。

ただ、正直言うと

僕は休日や平日も育児も家事も基本的にはその辺りは普通にしていたので、そんなに大変だなと言うほどではなかったです。
また妻のお父さんやお母さんに協力をしてもらっていたこともあり、家事に関してはいつもよりも助けられた部分が大きかったです。

なので、「忙しい育児や家事を分担する。育児の大変さを理解する」これは育休体験のほんの一部分だと思います。

(繰り返しますが、通常どのくらいやっているかによってここの感じ方は変わると思います!)

それよりもむしろ大切だと思ったのは次の2点でした。

■家族や親戚との心のつながりを感じる、確かめる

妻とは同じ会社に務めているので比較的共通の話題が多いのですが、それでも週末の時間だけでは、育児や家事の忙しさに流されることも多く、一緒に家族について話ができることは限られた時間になります。

2週間くらいの時間があると日中や外出中、夜の時間など、隙間の時間も含めていろいろと妻と一緒に話ができるようになります。今回の育休中に話をしたのは例えば下記のような話題でした。

(下記はあくまで抜粋)
★家族全体について
・将来どんな家族にしていきたい?どんな価値観を大切にする?
・3人を含め、大家族になったが、家計の運用はどうする?将来のお金はどのくらい必要で、そのためには何をすれば良い?
・家が狭くなったが、これからどの辺りにどのくらいに値段で住む?

★子どもたちについて
・将来的にはどういう子どもたちに育ってほしい?そのためにはどんな力を付けたほうがよい?
・もうすぐで中学受験を考える必要がある長女。受ける必要がある?受けるとしたらどんな学校?
・まだ小さい次女にはどのような教育が必要なのか?

★夫婦について
・お互いの今の働き方はどのようにしたい?
・将来いつ頃、どんな姿になっていたい?
・引退したあとはどこに、どんなふうに過ごしていたい?

などなど。

振り返ってみれば、結婚をしてから夫婦で共通の話題をもって一緒に話すことって意外に少なかったりします。特に会社も離れていて社内事情で夫婦でも会社についてそこまで話せないということになると共通のテーマとしては子供はもってこい。きっかけが作りにくかったとしても育児のタイミングで話ができるのはちょうどよいのではないかと思いました。

また両親とも離れている核家族なので、平日も週末もおばあちゃんやおじいちゃんに手伝いを依頼しようと思っても簡単にはできません。
沖縄に言って妻のお母さん、お父さんとお話をして、子育ての話、沖縄の歴史の話、親戚関係の話、相続の話など夜中まで話しをしました

これまでそういう形で長い間話をしたことがなかったので、良い経験になりましたし、今後の良好な家族、親戚関係のきっかけとして大切だなと思っています。

感覚としてはチームビルディングに近いです。

新しいチームになったとき、キックオフとか、合宿なんかをやるチームがあると思いますが、家族バージョンのそれです。これから自分の人生の大部分を一緒にすごく夫婦、子供、親戚とのチームビルディングのタイミング何だなと思いました。

■幸福感について

仕事では得られない「幸福感」を得られたという意味でも良い経験になりました。
もちろん仕事を通じて幸せだなと思うこともあるのですが、それとは違う本能的な幸福感を感じたように思います。

言葉にするのは難しいですが、
「自分の人生において愛情を注げる対象がいて、その子供と一緒に時間を過ごし、彼女たちの成長を目の当たりにして、命の大切さや尊さを感じることがどのくらい重要なのかを知る体験」
でしょうか。

この感覚というのは、土日に育児を「タスク的に」もしくは「母親の手伝い的に」やっているだけでは感じられないのではないかと思っています。(実際そういう気がしました)

なんでこういう感覚が得られるのかと言うと、
・一緒に遊んだり、実際に日に日に大きくなる子どもの成長を見ることの楽しさ、嬉しさ
・トイレや授乳、お風呂などのめんどくさいことを自分の手をかけてやることの辛さもしんどさ
・アンコントローラブルな子どもに対する理不尽な憤り
・それでも自分をいの一番に頼ってくれる小さい命が眼の前にあること
などを感じ、自分の五感をフルに活用して体験したことで得られる泥臭い快感のようなものは育児しか無いからなんだろうなと。

もちろん、人にはいろいろな価値観があるので、子供を育てることにはポジティブな要素もあればネガティブな要素も鑑みる必要はありますが、他の体験では代替ができない経験であることには間違いないと思います。

それに合わせて、自分が何のために仕事をしているのだろうか?ということも強く考えさせられます。
自分は社会に貢献(仕事)をして、その対価として給料をもらっているのですが、その給料を何に使うのか。

自分個人で完結する楽しみのために使うことも良いかもしれませんが、僕はやっぱり子供や家族などに使いたい。下手すると手段が目的化しかねない仕事の中で、ふと立ち返って何のために仕事をしているのかを考え、自分にとって重要なことに時間をとることが、自分の人生において重要だということに改めて気付かされるような体験でした。

■日本の男性の育児休業取得率は、、、5%。

この5年ほどで男性の育児休暇取得率は5倍ほどにUPしたらしいのですが、それでも驚愕の5%。
そのうち半分くらいは5日くらいのものだそうで、長期的に取る人はほぼいないそうです。

働き方改革などが叫ばれるなかで、「取得するかどうか?」の決断に大きく影響するのは、個人的には周りのロールモデルだと思います。

結局前例が無いことに対して挑戦するのは誰でも憚られるもの。会社や周りの社員の忙しさを忖度をすれば「とらない」という判断をとったほうがなんとなくメンツは保たれるような気がする。
もしくはそもそも育休を取ることでどんなメリットがあるのかわからない、本当に費用対効果が見合うのかなどの考えで憚られると思います。

僕もそうだったので。

僕が育休をとったことで一つのロールモデルはできました。
アトラエという会社だけではなく、今後の日本の育児休暇取得率のUPに貢献ができればと思います!

 

ABOUTこの記事をかいた人

平井 雅史

アトラエに2009年新卒入社。 新規事業→Greenクライアントサポート部署をまたぎ、多くの企業様の採用課題に対してアプローチをしている。 趣味はゴルフ、子育て、書道。