創業の想い
私が就職活動をしていた1997年当時は、インターネットがまだ普及しきっておらず、携帯電話も学生の1/3くらいは持っていない、まだそんな時代でした。勿論Googleさえも存在していません。 そんな時代に、国語辞典や六法全書のように分厚い就職情報誌を頼りに就職活動をしていたわけですが、どこの会社の説明会に行ってもどうしても興味が湧かない。自分の人生の貴重な時間を投資して、本気で何かを目指したいと思える仲間に出会えない、そんなもどかしさに苛立っていたことを覚えています。
そんな一方で、アスリートやアーティストといった人達に対しては一種の憧れがありました。まさに情熱大陸やプロフェッショナル仕事の流儀で特集されるような人達です。 彼らは本気で夢や目標に向かって仲間と共に切磋琢磨しながら日々を過ごしている。ではなぜビジネスという世界においては、彼ら彼女らのように本気で夢や目標に向かって切磋琢磨しているチームが見つからないのか、なぜ出世や肩書、給与など内向きな要素にばかりに関心が向けられているのだろうか。そんなことを疑問に思っていました。
一般的な社会人であれば、仕事に関わる時間は家族と過ごす時間以上に長いことが多いでしょう。その貴重な時間が、家族の生活を支えるためだけにただ消費されているのだとすれば、少し寂しく感じます。
「たった一度の人生だからこそ、最高の仲間と世の中に価値ある何かに挑戦し続ける人生でありたい。」 いつしかそんなことを考えるようになりました。 しかし、どれだけ探してもビジネスの世界にはそんなチームは見当たらない。 であれば自分で創ればいいじゃないか。そんな想いから起業を志すようになりました。
「アスリートやアーティストのように、全員が本気でチームの夢を追いかけられる、そんな理想の組織を創ってみたい。」
人生で最も貴重な「時間」という資源を投資して一緒になって夢を追いかけてくれる仲間達と共に理想のチームを創り上げ、世の中に価値ある何かを生み出すために挑戦し続けるような人生を送りたい。ビジネスの世界において、スラムダンクの湘北高校バスケ部のようなチームを創りあげたい。
それが創業以来変わらぬアトラエが目指す姿です。 いつの日か私が一線を離れた後も、次世代の経営陣や仲間達によってこの想いが引き継がれ、世界中の少しでも多くの人々がファンとして応援したくなるような魅力ある会社に近づき、多くの企業経営者にとってのロールモデルとなっているようであれば、創業者冥利に尽きます。
Atrae, Inc.
Chief Executive Officer
Yoshihide Arai