OKプラトー

久々のブログ更新になってしまいました、今回はあおのが担当します。

『クーリエ・ジャポン3月号』を読んでいたら、”1年で「記憶の超人」になる究極の脳トレ”といったコラムが載っていました。(コラムの本筋とは少し離れますが)その中で、「新たな技術の習得」について心理学的な見解が書かれていました。

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60年代、心理学者のフィッツとボスナーは新たな技術の習得について、次の3つの段階があると示したそうです。

  1. 技術向上のために課題を分析して戦略を立てる「認知段階」
  2. 技術的な間違いが減り、効率化が進む「連合段階」
  3. 技術が熟練し、まるで自動で操縦しているかのように課題をこなすことができる状態になる「自動化段階」

「自動化段階」までフェーズが進むと、その技術に意識を集中する必要がなくなり、別の重要な課題に意識を向けられます。一方で、自動化段階まで達することにより、その技術の上達はストップすることが非常に多い。この、ある技術が納得いくレベルまで達することで生じる停滞を「OKプラトー」と呼ぶそうです。

この「OKプラトー」が人間の能力の限界を示すものだと、多くの心理学者がかつて考えていました。しかし、優れたメンタル・アスリートたちは、皆だいたい同じ練習法で「OKプラトー」を脱するそうです。彼らは皆、常に目標を意識し、自分の成績に関するフィードバックを即座に受けて戦略を発展させ続けるといいます。

例としてフィギュアスケート選手が挙げられています。トップレベルの選手は、着地で失敗しやすいジャンプを頻繁に練習する。一流になれない選手は、すでに習得したジャンプばかりを練習する傾向がある。
結局よく言われる一般的な考え方に帰結してしまうのですが、ある能力を向上させ続けるには、自分が限界だと感じるレベルを超えられるように常に自らを追い込み、失敗の原因を追求しなければならないそうです。そうしなければ「OKプラトー」の水準で成長は止まってしまう。

これは当然スポーツの世界だけで通用する話ではなく、何にでも当てはまる話だなと思って興味深く読んでいました。
「できること」ばかりやっているのもある意味心地良いとは思いますが、「できること」より少しでも難しいレベルを目指していくほうがより楽しそうではありますね。

なーんて偉そうに書いてますが、僕はまず「連合段階」、そして「自動化段階」に達するまでの努力が必要でした。。。「1万時間の法則」なんてものもありますし、例えばエンジニアなら1万時間くらいはコーディングをしないと、「OKプラトー」すら経験できないのかもしれません。

成長し続けることって本当に大変なことなのだなと考えさせられた記事でした。

今回は以上です。

ABOUTこの記事をかいた人

Yusuke Aono

2012年新卒入社のエンジニアです。ビジネスマッチングアプリ「yenta」の開発をしています