選択と決定

今回みなとが更新します。

最近新卒採用活動も真っ盛りな時期に差し掛かり、採用イベントや、学生さんとの面談に参加することが多くなってきました。

僕自身も学生ではありますが、やはり最近の学生さんは情報量が多いが故に、より多角的な選択肢を持っている反面、一部理解しきれていないことに対する偏見も多いなぁと感じています。

そもそも会社なんてものは規模や事業内容で判断できるものではないと思っています。もちろん投資家の方や銀行の方は売上や事業の方向性に大いに興味があると思いますし、その事実をもとに投資判断を下すという意味で納得しています。
私が記載した会社の判断とは「自分が入社し、働く会社選び」に関してです。

何系の業種で、どのくらいの規模感で、売り上げが一定あるのか、ということは知りたいと思うのは当然ですし、選択の上で重要な要因ではあります。しかし、それはあくまで自分が興味を持ち、入社したいと思った企業に対して理解を深める段階で初めて気にかけることで、そのようなある種本質的でなく、装飾品のようなものに惹かれて会社を選択することは間違っているように感じています。

実際に働く上で非常に重要なことは、自分の価値観・方向性と会社の価値観・方向性が一致しており、その中で自分自身の実現したいことを許容してくれる組織かどうか、逆に会社が険しい状況になった際に自分の実現したいことを後回しにしてでも再建しようとする献身さを持つことができる会社なのかどうか、のような気がします。そもそも社員の多くの人に会い、その人たちに惹かれて入社を決めたのだとすると必然的に持つ気持ちのような気もしますが。(大切な友人のためだったら多少何かを失っても協力する気持ちと同じだと思うので)

私自身色々な組織に関わってきた感覚だと、結局「人、文化、組織」が結一揺るぎないものであり、その他のものは時代や状況に応じて移りゆくものだと思っています。その観点で見ると、事業内容や規模なんてものはあくまで会社としてのゴールを目指す上での方法論でしかないと思います。逆に考え、誤解を恐れずに書くと、事業内容や規模感等の外見だけで学生にアピールする企業は本当に会社組織としてのゴールを設定できているのか生意気ながら正直怪しいと感じます。(もちろん一概でないですが…。)

一緒に会社組織に掲げたゴールを目指す新しいチームメイトを募集するための新卒採用だとすると、そのゴールを全面に出し、それに共感してくれた学生さんを採用することが本当の採用であると考えられます。むしろそれ以上でもそれ以下でもないはずです。なので、私自身が学生さんと面談する時には事業内容などは話すことは少なく、どちらかというと会社としてどのようなゴールに向かっているかを伝えるようにしています。そしてそのゴールに共感してもらえるかどうかを重要な判断要素にするようにしています。

採用活動においては企業側も学生側も選択と決定を行うわけですが、選択の前段階で溢れんばかりの膨大な情報をしっかりと整理し、本当に重要なことを理解する必要があります。ここまで情報が多くキャッチできる世の中になると、選択のために必要な情報自体も選択する必要があるかと思います。
そうなってくるといよいよ選択も決定も一筋縄ではいかないことも多くなってくるとは思いますが、現在の情報社会ではこのようなことは当然必要なことなので、いい練習と思って自分の思考と情報をぶつけてみています。

最近個人的にも選択と決定について思うことも色々あり、またここに書ききれなかったことも様々あってまとまらなくなってしまったので、「自分の人生において、本当に納得のいく選択と決定をできる人で満ちた誰もが自信有り余る世の中になるといいなぁ」と思いつつ、今回はこの辺にしたいと思います。