赤の女王は走り続ける

本日は遠矢が書かせていただきます。
よろしくお願いします。

先日、美容師の方から聞いたお話をさせていただきます。

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あるお店に練習熱心な新人がいました。
毎日、営業時間終了から日付が変わる直前までトルソー相手に練習を重ねていました。

対して、中堅どころになった店員に後輩が増えたせいか練習をしなくなった人がいたそうです。

中堅の方は決して腕は悪くなかったそうですが、
新人が成長するのに対して、中堅は特に変化もしなかったため、
結果として力の差が目に見えて縮まり、店内での信頼も逆転したそうです。

生物学には「赤の女王仮説」という言葉があります。

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生物が系で生存するためには、「進化し続けなければならない」という説です。

ルイス・キャロルの「鏡の国のアリス」に出てくる赤の女王のセリフ

「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならない(It takes all the running you can do, to keep in the same place.)」

という言葉を比喩表現としてこの名前がつけられています。

この世界に生きていくには絶えず走り続ける必要がある。
走るのを止めるとこの世界で生きていくことはできない。
前に進むためには更に早く走る必要がある、というお話です。

生物学の説ではありますが、これはビジネスにも当てはまると思います。

この場合、「系」とは会社や社会です。

先ほどの美容師の場合、美容院という「系」の中で「生存競争」があり、
新人という種が「進化」したため、中堅という種が「淘汰」されたことになります。

私達を取り巻く「系」はめまぐるしいスピードで変化し続けています。
ただただ自分の望むままに「変質」することは「進化」ではありません。
系の変化に適応し続けることのみが生存に繋がる「進化」となります。

また大企業はどうなのか分かりませんが、アトラエのような人数の少ない小規模な企業では
個人が会社という「系」に与える影響は非常に大きくなります。

会社は「系」でありながら一種の「生物」のようなものです。
より大きな社会という「系」の中で生き残っていくためには
社員全員が周辺環境の変化に機微に反応・対応して前へ前へと走り続ける必要があります。

自分達の走り続けることが会社の進化にダイレクト繋がることが小規模な会社の楽しみだと思います。

僕はすぐサボりたくなる性分の人間なので、16卒がもうすぐ新入社員として入社してくるこのタイミングで
今後も走り続けていけるよう気を引き締めて行きたいと思います。

おわり!!