みなさんこんにちは。こんばんはな方はこんばんは。
インフラエンジニアの篠隈です。
今回はまた随分と青臭いタイトルになってしまいました。
最近エンジニアとしての業務以外に採用活動に力を入れていることもあって、今回はそんな採用について話をしようと思います。
前提ほぼ全ての企業が採用活動をやっていると思いますし、特に経営者の場合「採用活動は大事だと思うか?」と問われて大事でないと答える人はいないと思います。
企業の規模を大きくし、為したいことを為すためには人員の増加は(為したいことが既に達成できている場合を除いて)必須になってきますし、そもそも人は老いて入れ替わっていく生き物なので、企業の中の人員だけ入れ替わらないというのはあり得ない話だからでしょう。
採用が大事だと理解していると、誰もが当然「良い採用にしたい」と思うはずです。
そして結論ですが、僕は採用に一番大事な要素は夢であると考えています。
なんでそうなんねん?ということで今回は
- 良い採用とは?
- 良い採用を実現する上で何が壁になるのか?
- 良い採用を実現する核となるのは「夢」である
といった流れで話をしながら、夢の持つ力について話していこうと思います。
実はこのブログ、結構文章量が多いのですが、お時間のない方は①と②に関しては見出しと太文字だけ読む形で問題ないように設計されています。
そんな感じで読んでもらえるとそんなに時間もかからないので、お付き合いください。
半沢直樹の話もあるので、半沢ファンもお付き合いください。w
①良い採用とは?
まずは実現できるできないは置いておいて、良い採用になるために必要な要素を考えてみました。
なお要素を削らないととんでもない数になりそうだったので、削れる要素は削っています。
- 企業が認知されている
- 能力の高い人が応募してくる・採用されている
- 採用された人がイキイキと働いていて、辞めない
一個ずつ深掘っていこうと思います。
1. 企業が認知されている
これは語るまでもなく納得だと思います。
人間知らないものに興味を持つことはありえません。
実は僕が世界一美味いラーメンを作れたとしても、この記事を読んでいる方が僕の作るラーメンを食べたいと興味を抱いたことはないと思います。
それはもちろん、僕が世界一美味いラーメンを作れるということを知らないからです。(当然作れませんがw)
それと同じで、企業の認知をしてもらうことは必須です。
ではどうすれば認知されるのでしょうか?
この情報化社会において人類は日々溢れんばかりの情報に触れていて、多すぎるが故に最早人類は情報を絞る方向に進んでいます。
テレビ広告さえ打っておけば認知が最大化される時代が終わっているのがその証明でしょう。
となると、現代においてはあらゆる経路から企業というものを認知させる必要がある、ということになります。
- 広告を通して認知させる
- SNSやイベント、記事等を通して認知させる
- 就職・転職を考えている人の集まる場に参加する
- 人の就職のタイミングに合わせて情報を投げるのは、当然有効
- 事業を通して認知させる
- 実際に事業のユーザーになってもらうことで認知が広がる、というわかりやすいパターン
- 人・能力を通して認知させる
- 能力の高い個人・チームがいることで、「この人・このチームで一緒に働きたい」と思わせるパターン
- 企業としての取り組み(CSR活動等)を通して認知させる
他にもあるでしょうが、ざっとこんなところでしょうか。
これらの方法で認知を拡大させようと思うと、どう考えてもイチ採用担当者の頑張りだけではどうにもならないはずです。
事業を通した認知は採用担当者の出番ではないですし、人・チームの能力を通じた認知拡大も各現場に優秀な人が居ないと成り立たないでしょう。
ということで、どうやら全社員が採用に対して前向きであるほうが、より認知の経路を増やすことができて採用の間口を広げられそうです。
では認知は一旦良いとして、次にいきましょう。
2. 能力の高い人が応募してくる・採用されている
認知が広まった後は、魅力づけが必要になります。
会社のことが知れ渡ったとしても、「うちの会社で働きたい!」と思われなければ採用には繋がらないという単純な話です。
人が会社に求めるものを列挙してみると
- 給与が高い
- ワークライフバランスが取れる
- 福利厚生がしっかりしている
- 裁量がある
- やりたいことがやれる
- 成長できる
- 社会に貢献できる
- ビジョンに共感できる
- 社員間の人間関係が良好である
あたりが一般的ですかね。
当たり前の話ですが、人によってこれらの要素のうちどれを重視するか?は変わってきます。
なので、欲しい人を確実に採るためにはできる限りすべての要素を満たせる、よりよい条件を出せる会社である必要があるでしょう。
となるとこれまた、イチ採用担当者の頑張りだけではどうにもならないはずです。
そして既に、「そんな会社であれたならばそもそもこんなに苦労しないよ」と思われると思います、
ここは後ほど深堀りするので、サラッと次にいきます。
3. 採用された人がイキイキと働いていて、辞めない
これまた当たり前の話ですね。
とはいえ社員がイキイキと働くために何をすべきか?の話はそれだけで本が何冊もかけるくらい大掛かりな話になるのでここでは深堀りしません。
一旦採用という切り口で考えると、イキイキと働くためには基本的に採用前に会社に対してあった期待値と同等、ないしは上回っている実情というものが必要になってきます。
たまに認知・魅力づけの時点で会社の実情とはかけ離れた情報を外に出し、無理やり人を採ろうとしている会社さんを見かけることもありますが、残念ながらそんなことをしても人材が定着しないだけでしょう。
ただ人によっては「辞めなければOKであって、イキイキ働けているかどうかは別に必須ではないんじゃないの?」という話もあると思います。
辞めないのにも当然理由が必要で、例えばある個人にとってそれが高い給与であった場合、当然ながら一人あたりの売上高が上がったほうが自分の給与があがる可能性は高まります。
じゃぁイキイキと働いていて主体的に業務に取り組む人が多い会社と、主体性がなく言われたことをこなすだけの人が多い会社とではどっちのほうが一人あたりの売上高があがるでしょうか?
業種等によっては同等ということはあっても少なくとも、前者のほうが売上高が下がることは無いと思います。
なので、イキイキと働けるに越したことはないよね、という話です。
また人間はとても強欲な生き物なので、満たされている現状に慣れてしまうとより良い状況を求めるようになります。
既に高い給与は貰っているけど、どうせなら同じ給与でもっとやりたいことやれる会社に行きたい、となってくるわけです。
なので最初に会社に対する期待値の話をしましたが、どうやら定着させるためには常に上がっていく期待値に対して会社が上回り続ける必要があるということになりそうです。
これまた、イチ採用担当者の力だけではどうにもなりません。
②良い採用を実現する上で何が壁になるのか?
さて、これまで良い採用について語ってきましたが、それらを簡単にどの会社でも満たせるのであれば、僕がこんな記事を書くこともないでしょう。
実際どんな壁があって良い採用を実現できないのか?を考えてみました。
- 全社員を採用に前向きな状態にするのが難しい
- 求職者・従業員の期待値を上回り続けるのが難しい
1. 全社員を採用に前向きな状態にするのが難しい
これまでの話で、イチ採用担当者の力だけでは良い採用を実現するのは難しいという話をしてきました。
ということで全社員が採用に前向きな状況を作る必要があるのですが、経験者なら分かる通りこれは相当難しいはずです。
その要素はたくさんあると思いますが、一言でいうと自分が会社に求めるものが採用活動を頑張っても得られるものではないから、というところに集約されると思います。
例えば高い給与を求めている社員の場合、自分が活躍することが大事なのであって他人の活躍は重要ではないと感じるでしょう。
採用にかけている時間があったら自分の仕事をしたい。当然の思考だと思います。
また会社によっては評価制度の作られ方によって、能力の高い人が入れば入るほど自分の評価が下がるということすらあり得ます。
そうなるといよいよ採用を頑張るのは百害あって一利なし、最悪な状態になります。
今は給与を重視している人の例を挙げましたが、会社に求めるものは人それぞれ異なるので、その全てを満たして採用に前向きにさせるというのが相当難しいのは想像に難くないでしょう。
お気づきの通りこのブログのタイトルは「夢」の話なので最終的にはそこに繋がるわけですが、現時点ではまだ繋がらなさそうです。
2. 求職者・従業員の期待値を上回り続けるのが難しい
こちらは定着の話です。
先程お話したとおり、人間は持ち前のその強欲さによって今よりもより満たされることを望みます。
今この瞬間満足できたとしても、それに慣れるとさらに求めるようになる、ということです。
例えば高い給与とワークライフバランスを求めている人がいて、その要素が現時点で満たされていたとしても、他の会社から「同じ給与、同じ仕事時間だけどうちにきたらもっと楽しい仕事ができるよ」とかって言われると、ワンチャン転職あるなこれ…となりはじめるわけです。
そうなると会社としては今まで以上の条件を出したり異動などを駆使して満足度を上げたりと頑張る必要があるわけですが、全ての要望を叶えられずに限界を迎えることはあるでしょう。
要は、上がり続ける期待値に対してそれを上回り続けるのは、No1の会社でもない限り実質不可能ということです。
こうなるといよいよ、従業員が思う会社に対する期待値を会社が上回らなければいけない、という思考・常識をひっくり返す必要があります。
閑話休題
半沢直樹2、面白かったですね。
見てないよという人にとってはなんの意味もない文章なので、ガッツリ読み飛ばしちゃってくださいw
でもあれを見ていてこう考えた人は多かったはずです。
「現実世界で半沢みたいな状況になったら、とっくに辞めてるよねw」
と。
でも半沢は辞めていない、それはなぜか?
ドラマだから、というメタ的な発言は一旦置いておいてw,それは恐らく半沢が
- 「銀行というのは上手くお金を使うことでより人類を幸せに導ける」と信じていて、それを実際に為したいと思っていたから
- 周りの仲間達や頭取を信じていて、この会社でこそ自分の信念を貫ける、為したいことを為せると思っていたから
だと思っています。
さてこの場合、半沢の期待値を上回る現実は簡単に訪れるでしょうか?
言い換えると、半沢の夢が叶うのは簡単でしょうか?
答えは否だと思います。
でも辞めない、のではなく、僕としては「だからこそ辞めない」のだと思っています。
そんな話を、これからします。
③良い採用を実現する核となるのは「夢」である
ここからようやく本題です!
ここまでの話をまとめると
- 良い採用には全社員の協力が必要だが、採用に前向きな状態を作るのはむずかしい
- 良い採用ができても定着しなければなんの意味もないが、従業員が会社に求めるものを会社が提供し続けるのには限界がある
といった話をしてきました。
ここまで読み飛ばしてきた方も、上記の話に納得していただけていれば問題ありません。
この2つの壁の裏には共通する問題があります。
それは「従業員は労働力を提供する代わりに対価として会社から欲しい物をもらえる」という前提、常識です。
一体いつからこの世の中にはこんなワクワクしない常識が一般化してしまったのだろうか、と思いますが…
一旦「仕事に夢がある」、という前提で常識を壊してみます。
1. 夢があると自然と社員は採用活動に前向きになる
夢というのは簡単に叶わないから夢になります。
そして、どうしても叶えたいと心から切望するものでもあります。
それが仕事にあった場合、採用活動はどう捉えられるでしょうか?
自分の夢と同じ夢をもつ仲間は多ければ多いほど夢の実現に近づくはずです。
自分自身が為したい夢があるから、そのために仲間を増やしたい、そう考えるのがむしろ自然になります。
(このブログの挨拶にも書いたとおり僕はインフラエンジニアでして、そんな僕がこんなブログを書いているということがある種説得力にもなっているかと思いますw)
その場合採用担当者は何をすべきなのか?
もちろん全社員が採用だけ頑張っても夢は叶いませんし会社が存続しません。
なので各自やるべきことは当然ある、でも採用を大事だとは思えている。
そんな社員達に対して、採用担当者は「こういうことをすると認知拡大に繋がるんだ」とか「あなたがプロとして能力を伸ばせば伸ばすほど、それが魅力となって採用にも繋がるんだ」といった話をしたり、できる限り少ない手数で採用に関われる仕組みを作ってあげることをするだけでよくなります。
(実際にはそれはそれで難しくて大変なんですがw)
でもここでこう思う方もいらっしゃると思います。
より高い給与をもらいたいと思っている人にとって、自分より優秀な人が入ってくると相対的に自分の評価が下がるという現実は変わらないじゃないか、と。
確かに夢があっても飯を食えなきゃ死んでしまいますし、夢があればお金なんていらないというほど振り切った人だけを集めようとしても、そんな人は早々居ないのでなかなか拡大しません。
なので給与だったり福利厚生だったりもこれまで通り当然重要です。
(これは企業のフェーズによって異なるとは思いますが)
ですが前提、夢というのは価値があるから夢になるわけです。
夢を叶えるその過程で、間違いなく世の中に価値を生みその対価が得られています。
つまり夢に近づけば近づくほど、自然と売上が上がり給与も上がるわけです。
また、夢を捨ててまでちょっと給与の高い会社に行こうと思う人がいるのであれば、それはシンプルに会社の夢とその人の夢が真に重なっていたわけではないということでしょう。
目先の給与が多少下がることなどはあっても、長い目でみたら自然と上がっていくでしょうし、それに上乗せして夢に向かってすすめるわけですから、トータルプラスとすら感じられるようになります。
2. 夢があると会社から対価を貰うという発想がなくなる
夢とは叶えるものであって、誰かに叶えて貰うものではありません。
会社という場が夢を叶えるための場となった時点で、会社から何かをしてもらえるという期待をしなくなってきます。
「会社に属して、任された仕事を全うすると、その分の対価が得られる」という常識が壊され、「自分の為したいことに近づくためにやるべきことが仕事となって、実現するために会社に属して、それが世の中に価値を生み対価になって返ってくる」という感覚になります。
自分の信じる夢が価値を生み、それに伴って対価が返ってくる、その実現を会社という場でやっている、というイメージです。
こうなると何が起こるのかと言うと、現状に満足することがほぼなくなります。
先程、給与や福利厚生などを求めると会社としてそこを満足させてあげたとしてもそれ以上を求めるようになり、結局転職しちゃうみたいな話をしました。
それに対して、夢とはそう簡単に叶わないから夢なわけです。
それを追い求めるために仕事をしているわけですから、一定の成果を収めて達成感を得られることはあっても、満足することにはなりません。
もっともっと、今の延長線上で仕事をしたい、ここまでやってきたのに会社をやめてそれを手放したくない、と思うようになるわけです。
もちろん夢に全然近づけてる感じがしないというのは問題ですが、近づけてさえいれば極めて健全に「満足しない」という状況を作ることができ、前向きに追い求め続けられるようになります。
またいつの日か夢が叶ったと言える日が来るかもしれません。
その頃にはとてつもない規模になっているでしょうし、また新しい景色が見えていると思いますが、そのときにどんな組織課題があって、どう前向きに満足しない状況を作れるのか、それも楽しみです。
3. 夢があると採用は正のループに入る
これまでの話をまとめると、以下のようになります。
- 夢があると、社員が採用活動に積極的になる
- 世の中への認知を広げられる
- 同じ夢を持つ人を採用できる
- よりイキイキと働けるようになり、生産性が上がる
- 夢の実現に近づき、より人が定着するようになる
- より多くの人数で、採用活動にあたれるようになる
- 以下無限ループ……
図で表すと、こんな感じです。
※図にセンスが感じられないのは僕の仕様です
働いている人が幸せな状態で世の中に価値を生むことができる上に、その輪がどんどん大きくなるというALL Winな状態を作れます。
もちろん夢があるからこそ大変になったりしんどい場面も出てきますが、既にそこには充実感とかけがえのない仲間が出来ているはずです。
今回話したかったことは以上ですが、恐らく腑に落ちてない方もいるんじゃないかと思うので、もう少しだけ話を続けます。
4. 「夢で飯は食えない」という話は半分真実である
こんな話をしていると、よくこんなことを言われます。
「夢で飯が食えたら苦労しないんだよ」
みたいなことです。
ただこれに関しては、半分真実で半分真実でない、と思っています。
何故ならば、これまで展開した話は会社の成り立ちから夢を中心に置くことを前提としているからです。
実際に「うちの会社には夢と言えるものはない」とか「昔はあったが今はないなぁ…」とか、そういった現実は多いと思います。
そうなると、既に採用には「同じ夢を見られるかどうか」という軸は入っていないことでしょう。
当然の話ですが、人類全員で同じ夢を見られるなら戦争は起こらないわけで、価値観の違いというのはどうしても存在します。
なので、途中から同じ夢を見ようと思っても、既に見られない状態になっているということはあり得ます。
その場合は夢を掲げてもうまく機能しないわけですから、「夢で飯は食えない」という話は真実となります。
一方で、我々アトラエを含め夢を中心に据えて規模を拡大している企業は確かに存在していて、まだ圧倒的に少数派です。
少数派だからこそ、より夢の力で人を集め、イキイキと仕事をし、人が定着した状態で事業を進めやすいとも言えます。
ですので、現在全員で見てる夢って無いよなぁ…という企業さんにとっても、もしこれまで明確に言語化されてなかっただけで実際にはこんな夢を追ってたよね、というのを見つけられたりするのであれば、「夢で飯は食えない」という話が半分真実であるが故にそれは大きな強みにもなります。
会社全体は厳しくても、自分の居る部門では夢が持てる、自分の居るチームでは夢が持てる、というのは全然あり得ると思います。
何より、どうせ働くならそこに夢があったほうがイキイキと働けて幸せであると思うので、採用につなげるところは難しくとも一度夢を見つける時間を取ってみてもらえると嬉しいです。
夢を中心にイキイキと働きながら世の中に価値を届けられる、そんな企業が増えることを祈っています。
最後に
アトラエでももちろん夢を掲げています。
「世界中の人々を魅了する会社を作る」
というものです。
我々はテクノロジーの力を使って、人類を前に進めるための事業をどんどん展開していきます。
そして同時に、それを最高のチームで為したいと思っています。
心から信頼できる仲間達とともに、あまりにも遠い叶えられるかもわからないような夢を追う、そんな会社です。
何がいいたいかというと、絶賛採用活動をやっていて、仲間を超募集中なので、興味のある方は弊社HPや弊社の運営する転職サービス「Green」を通してお声がけ頂ければと思いますw
こんな長い文章を読んで頂きありがとうございました。
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