みなさまこんにちは。アトラエ広報 南です。
本日は、世界的に有名なダンサーであるKITE(カイト)さんの特別講義があったのでその時のレポート記事を書かせていただきます。
アトラエをいつもサポートしてくださっている産業医の北川先生からのご紹介で、KITEさんの講義は今回で2回目でした!どんな話が聞けたのか?世界レベルのダンスをアトラエメンバーは見れたのか?
KITEさんってどんな人?
世界的に有名なダンサーさんって言うけど、KITEさんってどんな人なの?どれくらいすごい人なの?って方もいらっしゃると思います。そんな人は『KITE ダンサー』とか『KITE めちゃイケ』などのキーワードで、Google先生に聞いてみてください。たっくさん記事がヒットします。
公式ブログとインスタはこちら。
体格差も選曲の壁も超えて世界大会で優勝したKITEさん
KITEさんは先日オランダで行われた「SUMMER DANCE FOREVER 2018※」で優勝されたのですが、今回の講義では、世界で戦う時に「どんな準備をしているのか」「ダンスバトルではどんなことを考えているのか」についてお話してくださいました!
※毎年オランダ、アムステルダムにて行われる1on1のストリートダンスバトルの大会。通常のバトルとは違い、トーナメントを勝ち上がってきた3名とジャッジ3名、そして、当日良かった2名を選出しバトルを行ない「真の勝者」を決めるという独特のスタイル。
この大会は、ダンサーさんから「もっとも過酷なダンスバトル」と呼ばれる大会らしく、出場を見送るダンサーさんも多くいるとのことです。そんな大会で、欧米人より体格も小柄で筋肉量も少ない日本人が優勝するにはどんな戦略があったのでしょうか。
会場でできることなど2割に過ぎない。
KITEさんはご自身のことを「ポジティブ人間」「ストレスタフネス(ご本人の造語)」だと言います。どんな環境になっても決して悲観せず、むしろその場を楽しむくらいの勢いで日々過ごしているとのこと。そんなKITEさんは、私たちに一つの質問を投げました。
「この中で自分は本番に弱いと思う人はいますか?」
みんなそぉーっと手を挙げます。
「そうですよね。みんさんも緊張とかしますよね〜!」と笑顔で話すKITEさん。
KITEさんは、本番前に極度の緊張で足が震え初めても、「武者震い」「良い揺れ」だと捉えてそれすらダンスに活かすそうです。震え始めた・・・どうしよう・・。なんて悲観せずに「最高じゃんっ♩いい感じに仕上がってきたー!!」とむしろ嬉しくなっちゃうんだとかww
そして、これまでも世界大会や色々なダンスバトルに出場されていますが、どんな大会であっても、会場でできることなどほんの少しだと話します。大会会場に着いてから自分の勝負スイッチを入れていてももう間に合わない。KITEさんは、場合によっては目標の1ヶ月以上前から心と体を整えていくそうです。そして直前に自分のテンションをあげるのではなく、毎日毎日起きたその瞬間から自分にサプライズを仕掛けていくとのこと。
(ちなみに、この日の講義に向けては、アトラエの一部上場の日(2018.06.12)から準備を始めていたそうですw)
では、具体的にどんな準備をしているのか。
ダンスは体力勝負ですので、もちろん日々のトレーニングや、練習などもあるでしょう。それらにプラスしてKITEさんは「日々小さなチャレンジを繰り返す」とのことです。
「皆さんは、ドアノブを見ずに家の鍵を鍵穴にさせますか?」
・・・・?・・・なんのこっちゃですよねw
一瞬その場にいた全員の頭がハテナでいっぱいになったのは言うまでもありません。
世界を制したKITEさんレベルにもなると、鍵穴を一切見ずに鍵をさせるのだそうです。(と言うか、できるまで部屋に入らないんだとかw)
鍵のチャレンジが成功し、玄関に入れたら、その次は鍵置き場にノールックで鍵を投げ入れます。そこでもうまくいくまで繰り返す。勝つまでやる。そうすることで、感覚が研ぎ澄まされてだんだんとできるようになってくるそうです。
腕時計をつける時も、もちろんノールック。
最高のスマイルで、会場の私たちを見ながら時計をクルクルと外し付け替えます。
もちろん一回で成功しました。
ちなみに私の隣に座っていた井端さんはできていませんでした。こちらも最高のスマイルで照れ笑い。
でもこれ、最初はできなくても当たり前なんです。
できなかった時でもKITEさんは「ウェーイ♩」ととっても楽しそうに何度でもチャレンジします。
どんな話をするときもKITEさんは笑顔。最高のスマイル。見ている私たちも楽しくなってくる☆
そして講義は続きます。
他にも、当たり前だと考えがちですが、
「人の悪口は言わない」
「機嫌の悪い状態、テンションの低い状態のままでは居ない」
など、良い空気・良い運を味方につけるために意識していることも多いとのこと。
いずれも「毎日当たり前にやっていることしか本番ではできない」からだそうです。
KITEさんは日頃の自分の行動の積み重ねこそが、ここぞと言う時の立ち振る舞いにあらわれると言います。会場でできることなどほんの少しですよ、とはこういうことですね。
準備の割合は、おおよそ7:3だとか。事前に7割以上準備(本番を想定)しておいて、当日その場では3割(会場のサイズの確認やオーディエンスの雰囲気の確認など)を行って仕上げるイメージ。
バトル中、まさにその時「考えている」こと
KITEさんは、世界のダンサー達とのバトルで多くの勝利を手にしていますが、勝ち続けるためにはどんな戦略があるのでしょうか。今回は、先日行われた「SUMMER DANCE FOREVER 2018」でのバトルを例に、KITEさんが頭の中を解説してくださいました。
YouTubeでもその様子が見れます!
1戦目の対戦相手は、KITEさんとは対局のジャンルで踊るストリートパフォーマーもこなす欧米人です。
ここでKITEさんは以下のように分析します。
・ストリートパフォーマンスの経験が豊かな彼は、オーディエンス(観客)を巻き込むパフォーマンスにも長けている
→ダンスだけで勝負するという方針
・筋肉隆隆の綺麗なシックスパック
→筋肉を魅せるような動きでは彼に勝てない
・彼と同じダンススタイルやパターンでは勝てない
→自分は2パターンを使い分け、細やかで丁寧な動きで勝負しよう!とその場で瞬時に判断しパフォーマンスに挑むことで勝利します。
2戦目も、同じく対局のジャンルでストリート出身の大柄の相手でした。KITEさんはここで先ほどと同じように考え戦います。しかし今回の相手は、立派な体格を駆使しながらも、自分の得意とする丁寧で細やかな動きも加えてきます。このままでは勝てない・・と考えたKITEさん。そこで1つのアイデアを実行します。
ヨーロッパの人々が日本文化をとても好む人たちであることを考慮し、侍パフォーマンスを魅せたのです。KITEさん曰く「ハラキリキャンセル」というネーミングでしたww
その流れのまま、刀を模したパフォーマンスでオーディエンスを沸かせたKITEさんはここでも勝ち進みます。
3戦目も同じく大柄で筋肉隆隆、そしてダンスの本場アメリカの相手でした。ここでははじめて相手先行でバトルが進みます。KITEさんは曲調や相手のダンスを落ち着いて分析します。そこで小さな違和感に気づきました。
「おやや?どうやら乳酸溜まってるねぇ?(疲れてるね?)」
ここは自分が落ち着いて、丁寧に動きを固めて行くことで勝てるかもしれないと考えます。いざ自分のターン。
そこでKITEさんは気づきます。
「あっれー?!俺も腕上がらなーい!!(スーパー笑顔w)」
そう。自分も連戦による疲れが溜まっていたんですね。
そんな状況ですら楽しんでしまうKITEさんは、ここで焦ることなく丁寧にダンスを進めます。どんな風にか?
まずは、腕が上がらない状況に関しては、腕を使わずに肩からクイット腕を上げていく方法にチェンジするそうです。
これは、本番でいきなりできるものではなく、事前準備の賜物です。本番では1000ムーブ(1000回)以上踊るものだと想定して準備していたからこそできる技だろうと思います。
そして、知らない曲でも焦らないこと。音を取れなくてもあえて「取っていない」と見せるだけの度胸で挑む。知っている曲、ここぞという時にはしっかり音を取ってメリハリをつけた印象を持たせることを意識するそうです。常日頃から考え、様々なパターンを想定して踊っているからこそ成せる技なんだと感じました。
余談ですが、海外の大会へ出る時には、とにかくたくさんのTシャツを持っていくそうです。大会開催中には洗濯なんて全くできないほどのハードスケジュールになること、いろんな人にバトルを挑まれること(休憩できずに汗だくになってたくさん着替えること)を想定しての事前準備です。ちなみに日本から持参した洋服はほとんど現地で捨てて帰るんだとか。空いたスペースにはトロフィーやお土産を入れて帰るそうですw
一流の人がやっていることは同じ
「活躍するフィールドが違えど、一流と呼ばれる人たちが大切にしているものには重なるものがあり、とてもありがたい講義でした」と新居がコメントし幕を下ろした今回の特別講義。
私たちアトラエメンバーは「ビジネス」という領域で、日々世界を目指し戦っていますが、
「ダンス」という別領域で、世界を制しているKITEさんから聞くお話は勉強になることが多く、とても有意義な時間でした。何より講演が本業なのではないかと思うほど、とにかく話が面白くわかりやすい!
以下、講義の中にあったTipsを書き連ねておきます。
・日々小さなチャレンジを意識する
・事前準備が7割以上
・自分の周りで起こる事象には意味がある、何事もポジティブに捉えその場を楽しむ
・常に60~70%で安定させ、重要な場面で80%のパフォーマンスを
・五感を鍛えるトレーニング
・朝起きてすぐ自分へサプライズすることで寝起きからスイッチを入れる
・成功する人間には、ポジティブ人間ばかりではなくネガティブ人間もいる、それで良い!
・緊張は敵ではない、少しだけ落ち着かせれば十分と考える
またKITEさんの講義を開いていただけることをメンバー一同楽しみにしております!
今回は貴重な講義、そして世界のダンスをありがとうございました!
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