力を持つのは誰?カスタマー・パワーの増大

平井です。
今日は最近のマーケティングにおける、カスタマーパワーについて最近学んだ事を。
「商品を買う」ときに、売る側と買う側ではどちらが力を持っているでしょうか。
「サービスを受ける」ときに、売る側と買う側ではどちらが力を持っているでしょうか。
実はインターネットの時代になって、買う側の力がとてつもなく強くなっているという事が言われています。つまりカスタマーパワーの増大です。
「メディアを駆使して莫大なマーケティング投資を行った」
「他社に先駆けて斬新なキャンペーンを何度もやった」
「当社のポイントプログラムは、どこにも負けないほど充実している」
……実はこれらの当たり前のマーケティング手法に対して、現代の消費者は非常に気まぐれで冷静になっています。たとえ一度は自社の製品・サービスに目を向けたとしても、他に良いものを見つけるとすぐに去っていく。
インターネットを誰もが使うようになってから、消費者は自ら多くの情報を集め、製品を比較検討し適切なものを購入する事ができるようになっています。
そこで起こってきた事は、企業が「これこそマーケティングだ」と打ち出す様々な施策は、不要か、むしろ「邪魔なもの」になっているということです。
これが現代の、これからの消費者の正しい姿でありうるということです。
例えば、テレビのCM。あれは企業にとって非常に高価なキャンペーンです。しかし、現代はテレビがCMに入ったとたんに他のチャンネルに変えてしまう人がおそらく、ほぼ100%といっても過言じゃないのではないでしょうか。
それから、街中でみかける企業の様々な広告を本気で信じる人はもういないとでしょう。自分でインターネットの情報を調べられない人はいないので、口コミサイトやブログ、比較サイトなどで広告の真偽を確かめるのが現代の消費者ではないでしょうか。
特にインターネットでのプッシュプル型の押し売りCMはほとんど無視されているでしょうし、さらに言えばそれに対して嫌悪感を示す人が増加しているはずです。
なぜなら、インターネットは個人にとってますます「自分でコントロールできる情報媒体」になってきているからです。そこには押し売りをされる事への嫌悪感が生まれる心理的下敷きができて来ている可能性が多分にあります。
極論を言えば、「自分が調べている事を邪魔するプッシュ型のCMはもう要らない!」と怒りを抱き、そのようなCMをしてくる企業に対して、製品を買わなかったり、ロイヤリティを持たないという個人が増えてくると考えられています。あくまで極論ですが、心当たりがある人もいるのではないでしょうか。
google,Amazon,eBayなどグローバルで巨大なネット企業がほとんど旧来にののような自社の製品を誇張する広告等のマーケティングをしていないことが、何らかのマーケットの未来像を示唆していると考えられます。
とにかく、カスタマーパワーはとてつもない勢いで増加しており、これは企業と個人のパワーバランスを完全に変えてしまう、大きなパラダイムシフトだということです。
企業の意図が見透かされて、誇張された広告が冷静な目で見られるようになっている現在、どのようにカスタマーを引きつけるのかをよくよく考えて行く事が必要になると思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

平井 雅史

アトラエに2009年新卒入社。 新規事業→Greenクライアントサポート部署をまたぎ、多くの企業様の採用課題に対してアプローチをしている。 趣味はゴルフ、子育て、書道。