サバティカル休暇の事例紹介!

みなさまこんにちは。アトラエ 広報担当の南です。
今日は勤続3年ごとに1ヶ月の有給休暇が取得できる休暇制度
「サバティカル 3(スリー)」の取得事例をご紹介します!

■概要(2018年10月施行)
対象:勤続3年以上の全社員及び役員
期間:3年ごとに連続して1ヶ月の有給休暇を付与
※サバティカル休暇とは
長期間勤務者に与えられる長期休暇のこと。通常の有給休暇や年次休暇とは異なり、
使途に制限がなく、期間は少なくとも1ヵ月以上、 長い場合は1年間の休暇となる場合もあります。(日本の人事部より引用)

 

今回は、サバティカル3を実際に取得した3人の事例をご紹介します!

#01 取締役CTO 兼 Yenta(イェンタ )プロジェクトリーダー 岡(海外視察)

ビジネス版マッチングアプリ「Yenta」が、海外展開はもちろん、全国展開すらも実現するよりも前、時は2018年の年末まで遡ります。Yentaのプロジェクトリーダーの岡は、サバティカル3 取得第一号として海外視察に旅立ちました。

 

当時、サバティカル休暇が制度として施行されて2ヶ月ほど。

「何事も、最初はみんな様子見しがちだからサクッと取っちゃおう(そうすれば、周りも取得しやすいだろう)」という考えがあったそう。


もちろん当時から、Yentaの海外進出の構想自体はありましたが、「会社として、いわゆる”出張費“をかけてまで海外に行けるフェーズでもなかった」ので自分のサバティカル休暇を充てて海外視察へ行くことを決めたのこと。Yentaの海外進出先の候補としてはもちろん、個人的にも興味のあった地域の中からテクノロジー×ビジネスでHOTな地域、かつ岡自身が未踏の地域を厳選して出発しました

 

そして、知人のつてだけでなく、
現地にあるビジネスマッチングアプリも活用し、
滞在中のスケジュールを埋め、手荷物片手に飛び立ちました。

アメリカのサンフランシスコ(1週間)→インドのバンガロール(1週間)→中国の深圳(1週間)


サンフランシスコでは、
「スタートアップ」「教育」「テクノロジー」「街の文化」などを体感、理解するために、現地の有名大学の大学生や、起業家、VCなどに会って話を聞いたり、現地のイベントやコミュニティに参加したりして、できる限り現地でしか感じられないことを意識して過ごしたそうです。

特に現地のコミュニティとか街の文化には日本との違いを感じたと言います。

「もちろん”外国から1人でやってきた”という前情報もあってだとは思うけど歓迎ムードとかその場のカジュアルさというか、ネットワークの軽快さ、そういったところは自分の想像(日本の現状)を大きく超えていたよね。エンジニアだろうが学生だろうが、どんな掛け算で何を企てるか?という前向きな貪欲さを感じたし、一方でVC側に関しては、カジュアルさも感じる反面、スタートアップや起業家を見るポイントなどに日本以上の厳しさを感じたね」

 

他にも、「街を歩くだけで感じるストレス(恐怖)を感じるくらい貧富の差とか治安の悪さを感じたし、実際に現地の起業家のHARD THINGSも聞いて、そこにも日本とのHARDの種類の違いも感じて、社会問題と起業意欲の関係性なども心から感じることができた」とのこと。

 

バンガロールではサンフランシスコのときと似てはいるが、「テック(エンジニア)」「現地ビジネス・ニーズ」「教育」などをテーマに現地の起業家やVC、エンジニアに話を聞いて回った。

この写真は、プログラミング × 日本語教室の事業をしているインド人起業家と出会い、その方の運営する日本で働きたいエンジニアのための日本語教室で「日本 × Tech領域の現状」を話をしている様子。

 

出発前には、
日本で言うところの青山のような、お洒落なエリアだと聞き宿を予約した」といいますが、実際に到着したときは「いろんな意味で絶望の淵に立たされた(笑)」というのがバンガロール初日の思い出だそう。

 

それでもインドを理解するべく現地の方と会う中でそこがなぜ「青山」と呼ばれていたのかも理解できるようになり、視点が切り替わる感覚も感じたと話します。

 

 そして最後の訪問地、深圳。「中国という大国のエネルギーを感じた」といいます。

実際にチャイナというコミュニティの強みを自身の五感全体で感じ、「本当に”中国”に可能性を感じたり、”中国”で勝負したいって人じゃないと戦えない感覚を得られたのは大きかった」最終日にはアトラエメンバーとも合流し、深圳ならではのテクノロジーに触れ、あらゆる刺激を受けて無事 帰国したとのことでした。

初回のサバティカル休暇は3週間ほどにとどまりましたが、「次は丸っと1ヶ月取ってみたい今回は3ヶ国を移動したので、次取るならどこかの国に1ヶ月住んでみるのも面白そう向こうで働いてみるとか、VCにガチでプレゼンしてみるとか。自分の考える本気の”ビジネス”がどこまで通用するか試したい」と話す岡の目は輝きを増してキラキラしていました!

概要

  • 取締役CTO 兼 Yenta(イェンタ )プロジェクトリーダー 岡利幸
  • 2018年11月末〜2018年12月上旬 約3週間
  • 事前準備:役割柄「決めること」「地図を描くこと」はすべて終わらせた
  • 取得中:社内チャットなどで、できるだけコミュニケーションは取れる状態に
  • 取得後:業務への復帰はスムーズだった。休暇中の大きな問題もなし
  • 制度の課題:渡航費用の補助があればもちろん嬉しいが、”自分への投資”という意味もあったので個人的には大きな問題はないかな。課題があるとすれば「1ヶ月」という期間が人によっては重いかもしれない、家族がいる人は家族全員がずっと休めるわけでもないだろうしね。
    1週間×4回などもっとコンパクトな休暇になってもいいかもしれないが、本休暇の趣旨とはずれるので難しいところ。通常の有給休暇とうまくかけわせて活用していきたい。

 

#02_Green(グリーン)チーム 谷口孟史(育休)

2つ目の事例は、Greenチーム 谷口をご紹介です。

谷口は、サバティカル休暇の前半を生まれだばかりの第一子の育児に充て、後半を自分の中長期的な思考の時間に充てました。
「私事と仕事のバランス調整にちょうどいい時間だった」と振り返ります。

 

時は、2019年11月末に遡る。
谷口家に第一子が誕生。妻子
が里帰り先から自宅に戻るタイミングと年末年始の休暇に合わせサバティカル3を取得。パートナーの妊娠がわかり、サバティカル3の取得を検討し始めた谷口は、当時、求人メディア「Green」のグロース業務(サービスの改善や成長)を主に担っていました。

 

日頃から少し余裕のある状態をキープしていたので、「1ヶ月不在にすることへの不安はほとんどなかった」と話します。

サービスの改善ポイントや実装スケジュールなど決めるべきことは決めきった上で休暇に入ったので「休暇中も大きな問題はなかったと記憶している」

 

岡とは違い「社内チャットもメールもすべて通知を切っていた」という谷口。それでも問題なく業務はまわっていたといいます。(復帰後の未読チャットは1万件超…!)「自分がいなくても勝手に進むことろには口出さない」「誰も手を出さずに積み残された部分があれば自分がやればいい」その線引きがはっきりできたので、「よかったと思う」と振り返っています。

 

休暇の前半はパートナーと共に「3人での生活(育児)に専念した」

「同じ親として、妻が里帰り先から自宅に戻ったタイミングで家族の時間を持てたのはよかった。育休をとるタイミングとしては、パートナーの仕事復帰の時期や、保育園や幼稚園へ預け始める時など色々と意見は分かれると思うが、我が家としては、生まれてすぐのこの時期でよかったと思う」

 

後半は「広義の意味での”仕事”の時間として過ごした」といいます。ここで言う仕事とは、日々対峙し続けている業務ではなく自分の人生におけるビジョン達成や使命など、諸々をひっくるめた広義の取組みだという。

 

「仕事を単に業務とすると、普段からプライベートとは切り分けているタイプなのでサバティカルの期間中も一切行なっていない。一方で、自分の中長期的な取組みのことは頭の中に常にあって、普段も考え続けている」

 

「例えば、平日5日:休日2日だとすると、時間をおうごとに業務の割合が高くなっていく。ここにサバティカルないしは、有給休暇を挟むことで、自分自身のための時間の割合が膨らむのでトータルとして、全体のバランスがよくなるイメージ」だと話す谷口は、

後半の時間を普段読めない本や中長期的な目標設定、サービス成長などの思考に充てたそうです。
その結果「リフレッシュできたし、諸々が整ってトータルやる気も出た」とのこと。

「次は家族でどこかに出かけるか、もしくは一人で旅に出るなど趣味にも充てたい」と話す。この制度の課題を聞くと「課題は特にない。個人的には100%満足」だったそう。

 

「期間の短長など感じ方はそれぞれあるだろうが、まずは権利のあるメンバーが全員一度は取得し、この制度の効果を自分自身で感じて欲しい」と語っていました。

 

概要

  • Green(グリーン)チーム 谷口孟史
  • 2019年12月末〜2020年1月末 1カ月間
  • 事前準備:開発スケジュールなど決めるべきことを決め、休暇中連絡が取れないことを周知
  • 取得中:社内チャットなど全てのコミュニケーションを遮断
  • 取得後:業務への復帰はスムーズで、やるべき業務がはっきりした
  • 制度の課題:特になし

 

 

#03_Wevox(ウィボックス)チーム 杉山聡(リカレント)

 

最後は、エンゲージメント解析ツール「Wevox(ウィボックス)」 Data Scienceチーム 杉山の事例をご紹介。

 

杉山は、学生時代の成果を論文にまとめるためにサバティカル3を取得した人物です。
また時をほぼ同じくして、父方の実家売却の話もあったため、思い出深い故郷で最後の休暇を過ごすことにしました。

 

時は2021年2月。
半年ほど前からサバティカル休暇の取得を視野に準備を進めていたそうです。当時の杉山は、Data Scienceチームでほとんどのプロジェクトに携わり「事業部内の他チームとのハブのような存在だった」と振り返ります。

まずは、Wevoxのチームメンバーに長期休暇を取得することを共有し、メンバーとも相談の上でおおよその取得時期を確定。その上で、杉山個人の業務はキリの良いとところまで仕上げられるよう調整を続けていました。

他のチームとも絡む部分は、自分以外のメンバーにもMTGに出てもらうなど引き継ぎ先を決め、あらゆる事案を引き継いでいったとのこと。それでも間に合わない/足りない部分については「テキストに全てを書き起こし後から検索できるようまとめあげた」とのこと。

 

「1ヶ月もあれば準備は終わると思っていましたが全然だめでしたね(苦笑)。これから取得する人には2ヶ月くらいは余裕を持って準備に入って欲しいと思います」

 

「最後の方は、1日中ずっとMTGだったし、ずっとテキスト書いてて、とにかく忙しかった」と杉山はさらに苦笑します。

 

そんな杉山に、サバティカル3取得中のことを聞きました。
「社内チャットは一応みるけど、反応はほぼしないと事前に伝えました。何かエラーが発生した時も内容は見てたけど、静観してるといつの間にか解決してましたね。現場に任せるというスタンスが、基本的には最良なのだと、これは僕自身の学びでした」

 

そんな休暇中は、基本的に日々の業務と同じようなことをやっていたという。論文作成のために必要な書籍を広げ、数学の方程式とのにらめっこ。あとは「故郷の名古屋に住む友人と久しぶりの再会を果たしたり、新型コロナウイルスの影響でオンラインでのやりとりが中心だったインターン生と2度目の対面を果たしたりしました」

 

その他にも東京にいると、なかなか会えない親戚に会いに行けたり、数年ぶりのお墓参りができたりと”普段できないけれど重要なこと“ができたのはよかったと話します。

 

「今回のサバティカル休暇で、明確に感じたことがあるのですが、それは、自分がいなくてもなんとかなるということ。それがわかることで、本当に自分が注力すべきところがわかり、その結果、僕の心の負担も軽くなった

サバティカル休暇を取得する前までは、Data Scienceチームのリーダーであることもあり「あれもこれも自分がやらなきゃいけないと、全てを背負いこんでいた部分もあった」と話します。

「僕がいれば僕に頼るメンバーでも、僕がいなければ自分で他チームの人とコミュニケーションとって進めてくれますし、なんというか…肩の荷がおりましたね。ハブとなる人間がいなくなることのメリットを感じました」

 

次にサバティカル休暇を取るとすれば「思いっきり遊びたいです!(笑)」という杉山。

「1ヶ月何もしないでみたい。そしたらきっと、すぐに飽きて何か始めるとは思うのですが実際どうなるのか、一度やってみたいですね」

 

この制度を活用したことで「僕は、エンゲージメントが向上したと感じるし、この制度の設計思想も含めてアトラエという会社が改めて好きになった」と締め括りました。

 

概要

  • Wevox(ウィボックス)チーム 杉山聡
  • 2021年 2月〜2021年3月 1カ月間
  • 事前準備:休暇中は連絡が取れないことを周知し、引継ぎは全て済ます
  • 取得中:社内チャットは確認するが反応はしない
  • 取得後:やるべき業務がはっきりし、価値ある業務に注力できた
  • 制度の課題:課題とまでは言えないが、半年くらい休暇が取得できれば
    大学の講義をがっつり受けることもできるので期間の延長はアリかも知れない。

 

他にも特別休暇制度について、厚生労働省発行のこちらにまとまっているので興味がある方はご覧ください。
※アトラエもP15に掲載されております。

 

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おすすめnote プロジェクトリーダーが語るPeople Tech構想①事業編

ABOUTこの記事をかいた人

南 香菜絵

2015年にアトラエへ中途で入社☆Greenサポート・コーポレート部門を経て 2017年10月から広報を担当しています! わんぱく小僧(長男3歳)を育てながら仕事も頑張る、お酒とお寿司が大好きな福岡女子です!!アトラエネタや広報ネタならなんでも喋るのでいつもで連絡くださいww