本日は平井がお送りします。
例えばスポーツでもビジネスでも自分の価値観や人生観でも、変わらなければいけないときがあると思います。自分が「正しい」と思っていた事が、崩壊して、実は「間違い」だった事を認めなければならない事があります。
例えば、失敗したとき、うまく行かなかったとき。何かを失ったとき。思いもよらず明らかにより良いと思うものを発見してしまったとき。
簡単なのは正しいと分かっている事をその通りやること。
大学の受験をしたとき、僕は予備校で与えられたカリキュラムをひたすら何の迷いもなくやり続けました。なぜなら、それが一番成功する道だと、昔の受験生のデータからおおよそ分かっていたからです。ならばあとはそれをひたすらやり続ける事だと思います。実際それで僕は日本で最も難しいとされる大学に行く事ができました。苦労はあったけれど、やっている事には迷いはなかった。あまり気にはしないかもしれませんが、「やっている事がおおよそ正しいと経験則的に分かっている」ことが何よりも心の支えになっているものなのだと思います。
しかし、人生そうそうきれいなレールを敷いてくれる事はありません。
どんなにきれいなレールのように見えても、それは間違っている方向を向いている可能性は十分にあります。
新規事業をはじめてとても長い時間がたちました。おおよそ3年半。ずっと新規事業の企画をやっています。正直言ってまだまだ成功しているとは思わないですし、これからも手探りでやっていく事にはかわりはないでしょう。
しかし、明らかにいくつかのクリティカルな間違いがあった事にすでに気付いています。
何が間違っていたのかはここでは割愛します。興味のある方は、この本に書いている間違いを参考にしてください。もちろんこれだけではありませんが。
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さて、間違いを認めて、方向を修正しなければならないのは非常に大変なことです。
まず、自分自身にサンクコストがあります。これまでやってきた事をこんなに捨ててしまって良いのだろうか?気合いで乗り越えられるのではないだろうか?など自分の中で捨てたくないものがでてきます。
次に周りの人に対する”恥”があります。「これまで自分が言ってきた事と、違う事を言わなければならない」「先月言っていたことと違う事を、今月は言わなければならない」という恥です。恥ずかしいという事だけではなく、意見を変えるとかえって信頼を失う可能性だってあります。
そして他の人を巻き込めるか?という巻き込みの労力があります。自分一人では何もできないので、その方向に他の人も向けなければならない。周りの人が変わってくれなければ、チームとしてはまた同じ事を繰り返す事になります。
このビデオがいっている事はよく分かります。
新しい事を始める事は本質的に恐い事であり、新しい事をはじめることは同時に人間の「弱さ」に立ち向かわなければならないということである。
ただ実際には、やらなければイケナイ。
経験上、そのときのいくつかのコツをあげるとすれば、次のようなことでしょう。
(1)変わっていく過程で、少しずつ「良くなってきた」という事を見逃さない事。小さいけれど、必ず何かが良い方向に変わっています。例えば他の人のちょっとした称賛などかも知れません。
(2)自分が信じれるロジックを探し続ける。他の人が信じているかは関係ありません。自分が間違いないと思えるロジックをもつこと。僕の場合は、心理学/人間行動学にそれがあります。そのロジックにそってあっていると信じられれば、恐れは軽減します。
(3)「変わっても良いんだ」という心の免罪符をもつこと。僕の場合この免罪符をくれたのは親父でした。変わってはいけないと思っている人が結構多いように思います。それはそれで良いのですが、間違った方向を向いているのに、変わらずにいることはたちが悪い。
(4)他に変わって成功した経験を持つこと。僕の場合はゴルフとランニングです。そもそも体力もないし、運動神経はあまり良くありませんが、今までやった事がない事をやり続けて、自分ができてきたという感覚を持てるようになります。
ベンチャー企業や人生においては、どこかで自分の「間違い」を認めて方向転換をするときがやってくるでしょう。もちろん、はじめから正解の道のみを歩いてきている人もいるかも知れません。しかしそれも時間の問題。必ず何かを大きく修正しなければならないときがきます。その際には恐れず、変えてみてください。人生は一回しかない。歳はどんどん取っていきます。正しい道を歩かなければ最後まで自分が損をします。他人を巻き込むことだってあります。
つねに変わる事を恐れない人間でいましょう!
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