今回は平井がお届けします。
2月1日から2月の終わりまでの1ヶ月間、僕は営業としてパートナーを組んでいた企業に常駐をしました。
そもそものスタートは、地方企業への電話営業を行うという目標を1月に掲げ、2月はそれをさらに進めて、1月の実績の実に15倍の予算を達成するというミッションができた事から始まります。
実は、1月に予算を大きくビハインドし、さらに約1.5倍もある2月の予算に立ち向かうにあたって、セールスチームとしてはどうすれば良いのか?と言う事に対して何も分からない状態でスタートしました。
パートナーの企業とは12月からお付き合いがあったのですが、1月に同じように電話営業をお願いしていたものの、結果としてはほとんど結果を残す事ができていませんでした。
しかし、1ヶ月後の2月にその20倍の結果を出すという事になります。
その中で自分が体感した事を3つ残したいと思います。
1つ目は「現場に行き自分の目で見る」ということです。
僕はもともとパートナー戦略の直接の担当ではなかったのですが、1月の後半の合同MTGから顔をだすようになりました。
そのときから何となくうまく言っていないという事は聞いていたのですが、合同MTGに出た当初はお互いに何も解決策が分かっていない状況でした。
・毎日テレアポをしている数値が分からない
・コール数が下がっていても原因が分からない
…
正直、なぜ数値が出てこないのかという事もちょっとよく分かりませんでした。
ただ分かっていた事は、それまでは、「こちらから指示をしてデータをだしてもらい、それを元に話をする」という方法を取っていたことです。合理的だと思うのですが、、、何となく表情や話ぶりからから、データそのものに自信がないように見えました。
また、データそのものが出てこないという事に対してただただお互いにフラストレーションをためているという状況が続きました。
僕には「現場を見てみないといけないのではないか」という直感がありました。これは新規事業をやっていたときに本で何度も読んだ事です。
なので、”教科書どおり”一度、企業に1日中張り付いて何が起こっているのかを見てみようと思いました。
実は1日張り付くという話をチーム内でしたときには「非効率だ」という話もちらほら出てきました。
ただ、僕はそう言い続けて何も変わらない事を知っていました。だからとにかく現場で何が起こるのかという事を見てみようと余計に思いました。
現場に行った日、朝からコールが始まり、特に問題がないように一日が過ぎていきます。
クルーの人は電話をかけ続けているし、雰囲気も悪くない。1時間、2時間…特に何も問題は起こらず、19時コールの終わる時間を迎えました。
20時からは各種メールの整理や、案件の整理、クルーの時間の整理など色々と雑務が入り、なんだかんだで、夜の23時くらいになっていました。
(案件を大量に持っているのでコールを終えてからの作業にものすごく時間を取られます)
実はそこからが問題でした。
「さあ、データを出しましょう」と僕が言ってから、、、実に2時間。
当日のデータはでてきませんでした。
結局夜中の1時までデータは出てきませんでした。
やっと出てきたデータを今度は分析することになります。
Excelにまとめて、良かった事、悪かった事、予算との差、原因は….、、、
こうしているうちに何が起こるか…..「疲労」です。
コールをしている間、クルーの対応をずーーとしているので、20時頃にはもうかなり体力を消耗しているのですが、そこからさらに5時間近く事務作業をしてやっとでてきた数値を分析するのですが、、もう疲れていて、頭が働きません。
セールスフォースと言う世界で最も有名な「管理システム」を使っていたので、始めはなぜこんなに時間がかかるのかが分かりませんでした。しかし、よくよく見てみると、コールの情報を一旦Excelシートにエクスポートして、そこからExcel処理をするという事をやっていました。
僕は「これか!」と思いました。
データが出てこない理由、それは、
・管理システムをうまく使いこなせない
・疲労
この2点なのです。
こんなこと、現場に行かないと分かるでしょうか?データが出てこない事がまさかそんな事で止まっているなんて!!!
僕も行ってみてビックリしました。しかし、本当にこれが原因だったのです。
僕は何よりも第一に「データを3秒で出せる」ようにセールスフォースを作り直しました。
こうする事で1日のうちの2時間を浮かせる事ができるのです。
2時間あれば、体力も残っているし、分析する時間もある。
ほんの少し変えただけですが、正直これをするだけで劇的に変わりました。
僕がした事はただ、セールスフォースを直しただけです。これは本当に少し知識があれば誰でもできること。
しかし、大切な事は、それに気がつくために「現場に行く事」です。これを知る事の方がよっぽど重要です。
現場では本当に思いもしない事が起こっているという事を身にしみて感じました。
2つ目は「人の力を信じる」ということです。
周りを見ていると、「人の力を疑う人」か「人の力を信じる人」か大きく2種類あると思います。
正直どちらも重要な力なので、一概に良い悪いは言えないのですが、僕は基本的に後者です。
基本的な考え方は、ある人が何か失敗をしたり、悪い結果を出していたとしても、必ずしもそれはそれがその人の力の問題だとは思いません。同じ能力の人でも環境によって成果は異なってくるし、気持ちだけで成果は異なってくると信じています。
上記の合同のMTGにてはじめて先方の社員の人にあったとき、僕が直感的に思った事は
「この人たちは真面目な人だな」
ということでした。
正直MTGに出ている立場として、そんな事を思っている場合ではないかもしれないですがw
でも、真剣に原因を探ろうとしているという事、話している時の雰囲気、、、、なんだか、とても真面目な人なんだなということは伝わってきました。
もちろん、結果がでていないというのも眼前たる事実でした。
しかし、もっと考えると、データが出ていない事と、電話営業で成果を出す事は全く違う事です。
なんとなく真剣にやっているのだけれど、空回りしているのかもしれないと直感的に思いました。
真面目な人は必ずどこかでブレークするはず!
何となくそんな事を直感的に思っていました。
時はすぎてセールスフォースが整備されてから、、、、、
なんとふたを空けてみれば、セールスのメンバーの誰よりも受注を稼いでいました。
「結果を出す」という事に関しては実際にどのメンバーよりもコミット力が強いということになります。
正直僕の受注結果の3倍の成績を残しています。
僕の3倍の結果を出すということは、単純計算すれば、付加価値も3倍….給料も…3倍?
こうなると、とたんに「本当に力があるのはどっち?」と言う事になります。
セールスフォースが使えた人と、セールスフォースさえそろえれば3倍のパフォーマンスが出せる人(厳密にはチームですが)
….どうでしょうか。
人には必ず得意なものと、不得意なものがあり、万能な人はいません。数字に強い人もいれば、営業トークが強い人もいます。
僕はたまたまセールスフォースが使えたのですが、電話をして受注をするというトーク力に関しては現在のクルーの人にはおよびません。
人を疑って、「本当にできる人としかやらない!」というのも一つの解決策かもしれませんが、それはそれで、
実は逆に長期的にはコストのかかる選択肢かもしれません。
いずれにしても、大切な事は「人の力を信じる」ことだと思います。
3つ目は「感謝すること」です。
僕がチームに入って管理の整備以外に最もやったことは、「ありがとう」ということです。
アポを取ってくれたクルーには必ず「ありがとう」という。
ときにはハイタッチをする。
全然取れていなかったクルーが取れるようになったら、ほめる。
素晴らしい成績を残した人には表彰状を作って、みんなの前で読んであげる。
優秀者にプレゼントを買う(安くてもいい)。
達成したらシュークリームを差し上げとして持っていく。
「明日もお願いします」と言う。
誰よりも早く朝ついて、来たクルーには「今日もお願いします」と言う。
これらを本当に心から思う事です。
表面的なものではなく。
そもそもパートナーを組んでいる以上、お互いに「等価交換」をしているはず。
弊社はお金を払っていますが、彼らからは僕らにはできないくらいのアポイント取得と、地方営業をやってくれているわけで、
これは感謝するしかないと思います。
「自分の写真を取ってクルーに送る」と言うのは、実は2月の上旬に神田のカフェでその日の数値を見ていたときに、当日こなすべき数値をチームが全て達成した事を見て、本当に感動して、何も考えずに今の感謝の気持ちを伝えようと思って送ったのが始まりです。
たまたま社員の人がそれを張り出してくれて、壁に貼り始めたので、その後はいろんなメンバーの写真をとって貼るようになりました。
もともとはただの感謝の気持ちです。
ありがとうと言われて嬉しくない人はいないと思います。
ありがとうと言われて頑張れない人もいないと思います。
かといって、「ほめれば伸びるから」とうい不純な気持ちにならず、純粋に「ありがたい」と思えるかどうかが重要だと思います。
さて、
2月は本当に大変で、でも楽しい月でした。
自分の中で反省も、成長も何もかも含めて気付きが多かったです。
こうやって一つの山を超えて、振り返ってみるとこの1ヶ月が未来の糧になるなと思います。
こういう機会を作ってくれた自分の会社に感謝しつつ、3月も頑張っていきたいと思います。
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