走り続けるために

こんにちは、エンジニアの土屋翼です。
2019年に入社をして、もうすぐ2年が経とうとしています。早いものです。

今回は、「走り続けるために」というタイトルで、個人にフォーカスしたテーマで書きたいと思います。

というのも、最近、普段フィードバックを貰う先輩からは、
「まずは、お前がずば抜けんかい」
「このまま続けてたら、お前がいきたいようなところまではいけない」
というような言葉を受けることが多いことと、

個人としても、このままの走り方ではいかんな…と思うことが多いためです。

永久機関のように走り続ける人々を観察する

周りにいませんか、寝ても覚めても仕事や勉強をしているように見えて、

いつの間にこのアウトプットを・・・
いつの間にこんなことを仕込んでいたんだ・・・

と思わされる人々。

僕も、若手はがむしゃらに働くしか選択肢はないだろうと思い、
寝ても覚めても…を掲げ、自分なりに必死に時間をかけましたが、思うようには前に進めません。

最初は、そんな永久機関のような人々は、僕よりも我慢強く、体力があり、もっと長時間働ける人かと思っていました。
しかし、よくよく観察し、本人にも話を聞いてみると、どうやらそうでもないようです。

自分は無意識的にそのように前に進めるタイプではなかったため、
そういった人々を観察し、自分なりに整理をしました。

「MPを使う仕事」と「MPが増える仕事」のバランスをうまく取っている模様

観察した結果、
仕事には大きく2種類あり、永久機関の人々はその2つのバランスをうまく取ることで、
成果の総量、物事を前に進めた総量を増やしているのでは、と考えました。

その2つは、

①MP(活力)を消費してする仕事
②その仕事をすることで、むしろMP(活力)を貰える仕事

です。

「①MP(活力)を消費してする仕事」は読んで字の如くです。
一般的に仕事のイメージはこちらではないでしょうか。

次に、「②その仕事をすることで、むしろMP(活力)を貰える仕事」です。
このように感じられる仕事は確かに存在して、
永久機関のように走り続ける人々は、すべからく、②をやることでMP(活力)を得ながら、
必ずやらなければならない①の仕事も実行している、というように見えてきました。

 

僕はずっと野球をやっていたので、野球に例えると、、
上手くなるために必ず必要だけど、面白くはない「素振り」を1000回するのに必要なMPが1000だとします。

Aさんは、

  • 頑張ってMP1000をちょうど使い切って、素振りを1000回する。
  • その後は疲れて休憩する。

Bさんは、

  • 頑張ってMP1000をちょうど使い切って、素振りを1000回する。
  • その後で「バッティング練習」を1時間することで、気持ち良く打てて楽しいので、むしろMPを1000得る。
  • そこで得たMP1000を使って、もう一度素振りを1000回する。
  • その後は疲れて休憩する。

 

そうすると、AさんとBさんでは、同じMP1000の人間なのに、
「バッティング練習」と「素振り1000回」分の差が開きます。

Aさんがめちゃめちゃ頑張って、MP1000の中で1100回素振りをしようと、
Bさんには到底追いつけません。

そうです、Bさんはチートですw

気合いや根性で、手持ちのMPを増やすこと(MPを1000から1100に増やすように頑張る)よりも、
同じMPの中で実行できる量を増やすこと(MP1000で1100回素振りができるように頑張る)よりも、
自分にとっての「バッティング練習」を見つけることの方が遥かに効果的であることがわかります。
※ 気合いや根性は大事だと思ってる派ですがw

また、「バッティング練習」に位置することが、野球の上手さと全く関係のない「家でゲームをすること」などでは仕方がないわけで、
自分がやっていて楽しく、野球の上達にも繋がる「バッティング練習」にあたるものを、見つけることこそが重要なんだなと。

仕事に話を戻すと、
自分がやっていて楽しく、MP(活力)も貰える領域を、会社の貢献と重ねることが重要であり、
永久機関、ハイパフォーマーの人々は、必ずこれを実践していました。

これを無意識的にできる人も多いです。
先日、「正月にコードを1行も書いてない人はエンジニアに向いていない」という趣旨のツイートが話題になりましたが、この辺りも似たような話題でしょうか。
「努力は夢中に勝てない」なんて言葉もありますが、エンジニアはわかりやすいですね。

僕はこの辺りを無意識的にできるタイプではなかったため、
自分にとっての、素振りは何で、それには普段どのくらいMPを使っていて、
自分にとっての、バッティング練習 かつ アトラエへの貢献と重なる領域はなんなのか、なんてことを考えることが最近は多いです。

そうすると、「ワークライフバランス」 の概念が変わる

上述の、仕事からMP(活力)を貰うを体験すると、
「ワーク」と「ライフ」をバランスする、という発想自体も変わるなと感じます。

確かに、MP(活力)を消費してする仕事を休日もずっとやっていると疲弊しますし、
健全ではありません。

ただ、MP(活力)を貰える仕事を自分の中で定義できれば、
「美味しい焼肉を食べに行く!」や「銭湯に行ってリフレッシュする!」と同列に、
「やってて楽しいことをする!※たまたまそれが仕事にも繋がってる」という状態が作れます。

そうすると、バランスを取るために、
「土日はやらない」「夜や~~の間はしない」という発想自体がなくなると思います。

なぜなら、その仕事は歯を食いしばってMP(活力)を消費して行っているわけではなく、
明日の仕事の活力を得るために行っている活動と同じ、「美味しい焼肉を食べに行く!」のテンションでやっているに過ぎないためですw

この辺りは、ともすれば「ワーカホリックでは…」「ブラックな考え方では…」と誤解されることもありますが、
「仕事から活力を貰う」ということを理解すると、そんなことはないと感じられると思います。

wevox の資料になりますが、下記の “ワーカホリズム” と “ワークエンゲージメント” の違いもこの辺りの話かなと思いますので、よければご覧ください。

https://get.wevox.io/engagement 

そうしないと、「自分より先を」「自分より速く」走ってる人々に一生追いつけない

ここまで、いかに走る総量を増やすか?を出発点に、
走りながらMP(活力)を増やせる領域を見つけることで結果的に多く走れるようにする という観点で考えてきました。

僕もこの2年間、流石に寝ていたわけではないので、
少しずつ走るスビードを上げながら、一定の距離を走ってきました。

しかし、こと社内だけで見ても、
僕より圧倒的に先を、僕よりも速いスピードで走っている人が何人もいます。外を見れば尚更です。

そんな僕が勝手に意識している人々は、日々とんでもないスケジュールをこなしながらも、
意識的にせよ、無意識的にせよ、それぞれの「バッティング練習」を見出し、そこからMP(活力)を得て、どんどん走る総量を増やしています。

ただでさえ、ここまで走ってきた距離で差が大きいのに、
自分が今のまま少しずつスピードを上げて走っているだけでは、どんどん差は広がる一方です。
そこに対抗する1つ目の矢として、自分も「走りながらMP(活力)を貰える領域を見つけ、走る総量を増やす」を実践してみています。

人によっては当たり前にも聞こえるかもしれませんが、
これを頭での理解だけでなく、実践し始めてからは、
今までよりも、歯を食いしばらずとも、走れる総量は増えてきたなと感じています。

もちろん、その矢だけでは全く十分ではないので、

  • フィードバックを受けに行きまくって、走っててハマりやすいアンチパターンを聞く。そして、それを避ける
  • 同じ直線上を走っていては(同じ領域で成長していては)分が悪いので、なんとか別のルートでショートカットできないかを探す

などなど、考えるべきことはたくさんあります。

少し抽象的な話が多くなりましたが、
実行することでMP(活力)を貰える領域は人によってもタイミングによっても違いますし、
その内容自体はそこまで重要ではないので、このような形でいま考えていることを書き下してみました。

3年目は勝負、分岐点だよ、なんて声を掛けてもらうことも多いです。

もっと速く、もっと長く、走り続けられるように、
試行錯誤を続けていきたいです。